INTERVIEW

くるみ

心も体も本当の私を見て欲しい。
ありのままを切り撮った写真集『KURUMI』


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:21年06月19日

読了時間:約8分

 「RIZIN」オフィシャルアンバサダーとしても活躍するモデルのくるみが、『くるみ1st写真集 KURUMI』(KADOKAWA、撮影・田中智久)を23日に発売する。日本、アイルランド、アメリカ、ロシアのクォーターで日本語、英語、中国語を話すトリリンガル。きりっとした表情からは「クールな人」と勘違いされることもあったが、「明るい人なんです!」と笑う。過去にはそのルーツで悩んだこともあった。本作ではありままの姿を収め「心身ともに本当の私を見て欲しい」と語る。初めて挑んだエッセイに込めた思いとは。そしてどのようなことを考え撮影に臨んだのか。【取材・撮影=木村武雄】

くるみ

写真集にハマった

――完成した作品を見てどう思いますか。

 嬉しいです! 極力自然な表情を撮ってほしかったので、あまり気を張らずに楽しく撮れるような空気に和やかな感じで撮って頂きました。私って、SNSに上げる写真だけで、結構きつそうと言われるんです。でも私はそういう性格じゃない。だからこの写真集ではそういう顔を省きたくて、自然体な表情を撮ってもらいました。それが叶って嬉しいです。

――そもそも写真集の話が来た時はどう思いましたか。

 それまで写真集をあまり見てこなかったんですよ。グラビアのイメージもありましたし、ちょうどお話しを頂いた時は「グラビアはやらない」と言っていた時期なので「できるのかな」という不安がありました。それで、3冊ぐらい写真集を買ったんですよ。それで見たら面白くて! 更に10冊ぐらい買って。写真集が好きになりました。

――どういうところが面白いと思ったんですか。

 自然体な感じです。例えば、佐々木希ちゃん。今までテレビとか広告のビジュアルでしか見たことがなかったから、綺麗な人で近寄りがたい人かなって思っていたけど、写真集ではすごく自然な表情をしていて「めちゃくちゃ可愛い!」って思って(笑)。一緒に旅行に行っているような気持ちになれて。そうしたことが想像できるんです。それがいいなって。

――普段はクールに見えるけど、写真集では愛くるしい表情を見せる、というギャップにグッときたんですね。

 そうなんですよ! 希ちゃんに関して言えば、寝起きっぽい顔や化粧もほぼしていないんだろうなという顔、お風呂上りの顔が真っ赤になっている姿も見られて。普段そういうのは絶対に見れないし、写真集だから見られるので貴重というか。そういうのが好きになって写真集にハマりました!

――先ほども自然な表情を撮ってほしいと話していましたが、写真集にハマったことを踏まえ、改めてどういう作品を目指しましたか?

 一緒に旅行に出かけているような、そうした一連の流れが分かるものにしたくて。いろんなことをやりたいとも思ったけど、それを詰め込むのではなくて、ストーリー性のあるものにしたいと思いました。

くるみ

くるみ

顔だけで判断されてきた私の本当の心

――今回は、「目標」「幸」「自分」「親友」「幼少期」「ルーツ」「モデル」「笑顔」「格闘技」の9つをテーマに、エッセイにも挑戦しています。

 私、結構追い込まれないとできないタイプなんですよ(笑)。考えてはいたんですけど、締め切りのギリギリまで一切、手を付けなくて。それで、急に2時ぐらい「あ! 書ける!」と思ってブワーって書いて(笑)。出版社の担当の方に夜中に原稿を送るのは申し訳ないから、朝になるのを待って一気に送りました(笑)。もともと文を書くのが好きだったんですよ。今まで自分の事を話す機会があまりなかったので。これでも少なくした方です。

――そのなかの一つに「ルーツ」がありますが、ここではクォーターであることから自分のルーツを何万回も説明してきたという趣旨のことを書いています。

 日本とアイルランド、アメリカ、ロシアのルーツもあるし、顔がどちらかというと海外っぽいから「ハーフなの?」と言われることがいっぱいあって、それに対して実はこうですよと説明したり、ハーフっぽくしないといけないのかなって思ったり。それだけじゃなくて、英語喋れるの? とか、どこの国がルーツなの? とか。もう毎回聞かれるので面倒くさくて。自分のなかで定型文みたいなもの出来上がっていて。

――偏見を受けたり?

 私のお姉ちゃんやお兄ちゃんの世代まではありました。見慣れないからいじめみたいなものも受けたけど、私の世代からはそういうこともなくなりました。でも、今でもそうですが、私が何人なのか分からなくなることはあります。日本人だけどアイルランド人だし、みたいな。

――そのなかでアイデンティティみたいなものが大切なような気もしますね。

 そうですね。マイナスな事を言ってもキリがないですし、いろんな国のルーツを持っているということをプラスに捉えたら、いろんな文化が混ざっていると思うのでそれはすごい特別なことで、ラッキーだなって思えます。それこそエッセイにも書いているけど、アメリカって、アイリッシュやアイルランド系アメリカ人が多いんですよ。なのですぐに仲良くなれる。それが便利なところかなって(笑)。私自身顔のコンプレックスは自分でメイク研究したり映り方を勉強して努力して今があるのでそれは違うよって思います、まぁだいぶ慣れたんですけどそれも何度も言われるのでそろそろここで違うと明言したいです、説明に疲れました(笑)

――「本当の私」を知ってもらうためにこの作品は大切なものになりますね。

 これまで、1つ1つに「私はこうじゃないよ」って言ってきたけど、もういちいち訂正しなくて済むと思うと嬉しいです(笑)。私、結構、素直なんですよ。めちゃくちゃ正直で、良くも悪くも顔に出るし、良くも悪くも言ってしまう、飾る飾らないと言ったら多分飾らない方(笑)。でもこの写真集では、自分のルーツや思っていることを発信できるし、決められた顔ではない表情とかを見て頂けたら、私の事を分かってくれるかなって思います。私も人間だから笑えば顔が崩れるし、何か食べている時は変な顔にもなっているし、そういう普通の私を見て欲しいです。

(C)KADOKAWA (C)Image PHOTO/TANAKA TOMOHISA

ダイエットはやめた

――今回は水着やランジェリー姿にも挑んでいますが、体作りはされたんですか?

 グラビアの時はいつもならダイエットをしていたんですけど、今回はそれをしませんでした。やっぱり、私の体ってどこか外国人のような部分もあって、特に腰回りとか結構しっかりしてるんですよ。そうしたところもそのまま生かそうと思いました。削るよりかは、整えるぐらいにして。

――それはなぜですか?

 グラビアをしたときに、結構やせ細って見えて、自分が見ても痛々しいなって。それはやっぱりモデルの仕事が影響していて、綺麗なものの観点が細いというところにあったので、いかに着ている商品が綺麗に見えるかが大事なので。それでグラビアをやったときに、モデルと違って自分が前に出るので、その仕上がりを見て違和感があって。これ健康的じゃないなって。心配になる細さってやっぱり良くないなって思ってそこからですね。

――ファンに対しても心配されては良くないと。

 そうですね。これまで自分を客観的に見ることはしてこなかったんですよ。でも初めてグラビアをして客観的に見たら「あ、これって普通じゃない」って思って。じゃあもうやめようと。

――ということは心も体も「ありのまま」に、というのが今回の写真集ですね。

 本当、その通りです。何も隠していないです!

(C)KADOKAWA (C)Image PHOTO/TANAKA TOMOHISA

「ドライフラワー」をお供に

――なかでもお気に入りのカットは?

 ほとんど自分が写真をセレクトしたので、ほぼほぼ全部好きなんですけど。夕景が撮りたかったので、そのカットが好きです。音楽を聴きながら写真をセレクトしていたんですけど、この時にちょうど「ドライフラワー」(優里)が流れてきて「あ! これいい!」って。ぜひ「ドライフラワー」を聴きながら見て欲しいです(笑)。そうそう、天候にも恵まれたんですよ! 撮影前とその後に雨が降ってこう微妙な日に挟まれて撮ることが出来ました。しかも昼は暖かくて。でも写真のセレクトは大変でしたね。何万枚ある写真から選んだんですけど、編集の人ってこんなにも大変なんだって。だから撮られているときは極力、余計なことはしないようにしようと思いました(笑)。

――私も気になった写真があって。雑貨屋さんでの写真ですが、体の露出はないけど、心を露出しているような。

 すごくいいですよね! これ入れて欲しいと思った写真だったんです。最初は掲載されないハズだったんですけど、どうしても入れて欲しいってお願いして。本当にこれ好きなんですよ。なんか本当に自然だったし、自分でもちょっと可愛いかなって(笑)

――でもこういう表情になれたのも撮影チームが良かったというのがあるんじゃないですか。

 本当そうです。寛容でしたし、雰囲気が良くて。もうこれで写真集はおしまいですが、本当に良かったです。

くるみ

――もうやらないんですか?

 やらないです! この写真集にすごく満足しているので。水着も下着ももう絶対にやらないです。もうこれからは着ていく一方です(笑)

――柔術を学んでいる姿がYouTubeでも公開されていますが、今後は道着を?(笑)

 私は格闘技が好きなんですよ。なので、これからは厚着をしていくだけです(笑)

(おわり)

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木村武雄

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