INTERVIEW

阿部カノン×池田優斗

作り込まなくていい、素の自分で。
『あの夏のルカ』日本版声優


記者:白石果林

写真:

掲載:21年06月17日

読了時間:約6分

 ディズニー&ピクサーの最新作『あの夏のルカ』が6月18日、ディズニープラスで独占配信が開始される。イタリアの美しい港町を舞台に、シー・モンスターの少年が「ひと夏の奇跡」を起こすファンタジー・アドベンチャー。好奇心旺盛な主人公のシー・モンスター、ルカ役を務めるのは阿部カノン(12)。ルカの親友・アルベルト役には池田優斗(15)。ディズニー&ピクサー作品の日本版声優に大抜擢されたふたりに、作品の魅力や互いの印象などを語ってもらった。【取材=白石果林】

『あの夏のルカ』(C)2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

まるで兄弟のような友情関係に

――出演が決まった時の心境は?

阿部カノン 学校から帰ってきて、お母さんから「ルカ役に選ばれた」と聞いたときは、ドッキリだと思いました(笑)。ピクサー作品が大好きだったので、すごく嬉しかったですし、お母さんも喜んでくれました!

池田優斗 アルベルト役に決まったと聞いたときは「まさか自分が」と思いました。ピクサー作品に参加できるということが本当に嬉しかったです。今回演じたアルベルトは、自分と近い年齢だったこともあり「早く台本を読みたい!早く収録したい!」という気持ちでいっぱいになりました。

――気は小さいが冒険心に溢れ無邪気なルカ、そして、やんちゃな男の子のアルベルト。それぞれ演じたキャラクターと自分が共通している部分はありますか?

阿部カノン ルカとは性格が似ているところが結構あって。ちょっと気は小さいんですけど、すごく好奇心旺盛で素直なところが似ているなと思います。

池田優斗 アルベルトの挑戦的な部分が、自分と似ていると思います。僕も、何にでもチャレンジしたいと思うタイプなので。あと、自分には弟がいないのですが、(阿部)カノンくんのことを弟のように感じていて。アルベルトのルカ想いの部分も、自分にぴったりだなと思います。

――池田さんから見た阿部さんはルカっぽい?

池田優斗 カノンくんは、すごくルカっぽいなと思います。それに、自分と息がすごく合っているなとも感じました。たとえば長い原稿を読む場面でも、打ち合わせをしてないのに息がぴったりで。僕たちは選ばれた2人なんだなと思いました(笑)。

阿部カノン 嬉しいです! 優斗くんは、すごくかっこよくて優しいので、お兄ちゃんのような存在です。

池田優斗 僕は人見知りなんですが、カノンくんは壁を作らず接してくれて、すごく助けられたなと感じて。カノンくんだったからこそ、友達なんだけどまるで兄弟のようなアルベルトを演じられたと思います。

阿部カノン 僕も人見知りなんですが、優斗くんが優しく話しかけてくれて嬉しかったです。

――役について話し合ったりは?

池田優斗 役の話はせず、ずっとしりとりをしていました(笑)。監督から「素で演じて」と言われていたのもあり、そういう時間によって2人の距離がすごく縮まったので、お芝居にも反映されているんじゃないかなと思います。

――それぞれのキャラクターの役作りではどういうことを意識されましたか?

池田優斗 初日は役を作り込んで行きました。でも、監督から「池田くんの素の感じを見せて欲しい」と言っていただけて、素の感情で演じて良いんだと思えました。身振り手振りが多い役だったので、マイクの位置を遠くしてみたり自分が動いてみたり、いろんなことを試しました。作り込みすぎず、楽しんで演じることができたと思います。カノンくんと一緒にできたのは初日だけで、あとは1人で収録したので、カノンくんの声を思い出しながらお芝居しました。

阿部 ルカは自分と似ているところが多くて、感情移入しながら収録しました。

阿部カノン×池田優斗

阿部カノン×池田優斗

叫ぶシーンでストレス発散?

――息を吐くところなど言葉ではない表現も印象的でした。

阿部カノン アルベルトと喧嘩するシーンでの息遣いを工夫しました。普段、人と喧嘩することなんてないので、演じるのが難しかったです。監督や音響さんからもアドバイスを頂いて、実践しました!

池田優斗 ものを食べるシーンのように言葉で表せないシーンは、本当に難しくて声優さんのすごさを改めて感じました。距離感を掴むのも難しかったです。間違っているかもしれないけど、マイクの前で実際に動きながら収録してみたり。動きすぎて、全然声が入ってないこともありました(笑)。

――印象に残っているシーンは?

阿部カノン アルベルトと一緒につくったベスパで飛び上がるとき、「わーっ!」って叫んだりするシーンが多くて、楽しかったので印象に残ってます。コロナ禍で家にいる時間が長く、ストレスがたまることもあるけど、映画内で叫ぶシーンが多かったのでストレス発散になりました!

池田優斗 本当にたくさんありますが、アルベルトが人間の世界で拾ったものを紹介するシーンが好きです。アルベルトの自信溢れる姿や少年らしさが現れているシーンですし、ルカと出会うシーンでもあるので。

――完成した映画を見て、いかがでしたか?

阿部カノン 本当に感動しました。友情や絆が描かれた作品で、友達を大切にしたいと改めて思いました。

池田優斗 完成した映画を実際にスクリーンで見て、感動しちゃいました。物語の内容を知っているのに感動できるってすごい作品だなと思いますし、友達の大切さも改めて感じましたね。最後、エンドロールで自分の名前を見つけたときも、すごく感動しました。たくさんの人が携わっていることも実感したので、作品に出られた達成感がありました。

『あの夏のルカ』(C)2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

これまでで一番の冒険

――監督が「少年が大人へと成長する物語をつくりたいと思った」と言っていましたが、成長したなと思う出来事は?

阿部カノン ピクサー作品で、主役を演じさせていただいたことです。自分にとって新しいチャレンジだったので、難しい部分もありましたが達成できたことが嬉しいです。

池田優斗 小さいときからこのお仕事をやっているなかで、考え方が成長したなと思います。昔は「監督から言われたことを忠実にやる」という思いが強かったのですが、だんだんと自分の考えを持つようになりました。勇気を出して、自分の意見を伝えたり、間違ってもいいからやってみたりするなかで、人との接し方や考え方が変わったなと思います。

――夏を舞台にした作品ですが、お二人の夏の思い出とこれまでで一番の冒険はなんですか?

阿部カノン 海に釣りをしに行ったときに、アジやさんまなど食べられる魚がいっぱいいたのに、なぜか食べられないフグばかりが何十匹も釣れました(笑)悲しいけど、面白かった思い出です!船でいろんなところへ行ったり、釣りしに行ったり、自然と触れ合うのが自分にとっての冒険です。お母さんが釣り好きなので、自分も挑戦してみたらハマってしまいました!

池田優斗 昔、仕事でハワイに行ったことが印象に残っています。今回の映画に出てくる海と同じくらい綺麗でした。でも、森の中での撮影で、虫に刺されて尋常じゃないくらい腫れてしまって。現地の方が薬をくれたんですが、ベトベトの油を塗られている感じで、効き目がありませんでした(笑)楽しい思い出ばかりですが、これだけは鮮明に覚えています。今はコロナ禍なのでなかなか実現できないですが、駅や電車が好きなので、友達と秘境のような場所へ行ってみたいです。作品の中でベスパを作っていたように、寝る場所も自分で作ったり、物を現地調達できたら楽しそうだなと思います!

――最後に、同年代の人たちに見て欲しいシーンはありますか?

阿部カノン 物語のラスト、ルカとアルベルトの友情や絆がよく分かるシーンだと思うので、ぜひ見て欲しいです!

池田優斗 本当にたくさんあるんですが、別の視点でいくと、エルコレの悪人ぶりに注目して欲しいです(笑)。他にも、ルカの家族愛だとか、良いシーンはたくさんあるんですけどね(笑)。

(おわり)

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