INTERVIEW

白石 聖

青春を体感したような気持ちに。
『胸が鳴るのは君のせい』でヒロイン


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:21年06月03日

読了時間:約7分

 白石聖が、映画『胸が鳴るのは君のせい』(6月4日公開)でヒロインを務める。転校生の有馬隼人と、有馬を想い続ける篠原つかさが繰り広げる、親友のように仲が良い友達への“片思い”を描いた青春ラブストーリー。有馬隼人役には浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)。2人の恋のライバルを、板垣瑞生、原菜乃華が務める。つかさ役を演じる白石はどのような思いで撮影に臨んだのか。そして白石の「私らしさ」とは。【取材・撮影=木村武雄】

あらすじ

 転校生の有馬(浮所飛貴)に片思い中のつかさ(白石聖)。親友のように仲のいい2人は周囲からも「絶対に両思い」と囃し立てられ、ついに告白するつかさだったがまさかの玉砕。「これからも友達」として変わらず優しく接してくれる有馬に対し、つかさは変わらず思い続けることを決意するが、クラスメイトのイケメン・長谷部(板垣瑞生)や有馬の元カノ・麻友(原菜乃華)の存在によって徐々に心を揺さぶられていく。そして、恋に前向きになれずにいた有馬も一生懸命に恋をするつかさの姿を見て、自分の本当の気持ちと向き合い始め、それぞれの恋と青春が動き出していく。

白石聖が演じるつかさ(C)2021 紺野りさ・小学館/「胸が鳴るのは君のせい」製作委員会

青春を体感。観て懐かしく思えた

――話題作への出演が続いていますが、このタイミングでの青春ストーリー出演はどう捉えましたか。

 「まだやらせて頂けるんだ!」って単純に嬉しかったです(笑)。『PRINCE OF LEGEND』のようにキラキラした作品に出演させて頂くことはありましたが、最近は高校生でも割と大人っぽい女性という印象が強い役が多いので、青春ストーリーに呼んでもらえたことが嬉しかったです(笑)

――白石さんが携わった青春ストーリーでも印象深い作品の一つに『I"s』があります。今作では16歳から18歳までを演じましたが、当時と比べていかがですか。

 『I"s』の時は、芸能界に入って間もないなかで、今まで経験したことがないことに対して戸惑いもありました。演じた伊織ちゃんと、その時の私個人の環境が似ていて、あの時にしかできないものが映っていたと思います。高校生役を演じる時は今でも変わらずに新鮮な気持ちで臨んでいますが、今回の『胸が鳴るのは君のせい』は久々に青春を体感したような気がして。完成したものを観たときに「懐かしいな」と思う場面が多くて、自分で演じながらも切ないシーンでは胸を打たれましたし、つかさが報われてくれたらいいなと思いながら観ていました。

――台本を読んだときはどうでしたか。

 すごく詰め込まれているなって思いました。林間学校や海、キャンプファイヤーと沢山の行事があって充実しているなって。つかさについては共感するところがあって、私だったらフラれてしまったら諦めちゃいますけど、有馬みたいな存在がいたらきっと好きになっちゃうと思いますし、有馬のことを思う気持ちはすごく共感できます。つかさの頑張り屋なところを応援したいと思いました。

――フラれてもめげずに前に進む姿からは芯の強さも感じますね。

 確かにそうですね。でも、学生時代は離れたくても離れられない状況下にあるので特殊なような気もします。有馬とつかさは告白した後も同じクラスになってしまって、嬉しいのか気まずいのか…というところもあって。近くにいると忘れられないし、諦められきれないという部分もあると思うんです。それがつかさを強くしている部分でもある気がします。

――演じる上ではいかがでしたか。

 「有馬のことが好き」という筋が一本通っているキャラクターでしたので、そこが最初から最後までブレなければ大丈夫だと思いました。それとつかさは思ったことが顔に出やすい子なので、感情を表に見えやすくする為に、少しテンション高めに臨みました。

――少女漫画の王道というよりは、『ロミオとジュリエット』の逆バージョンのようなかっこいいヒロインに見えたそうですね。当初はどのようなプランを考えていましたか。

 いつもあまりプランを練って現場に入らないです。考えすぎて頭でっかちになってしまい、その時に生まれたものをうまく活かせないことがこれまで多くて。なので、事前に考えていくよりは、実際に現場に入ってみなさんと一緒に作っていった印象が強いです。

白石聖

和気あいあいとした現場

――そのなかで現場の雰囲気はどうでしたか。

 みんなでワイワイ楽しくやっていました。浮所さんは普段から明るくて笑顔が素敵なフレンドリーな方で、先陣を切って「仲良くしよう!」とコミュニケーションが取れやすい空気感を作ってくれました。私は、仲良くなるまでに時間がかかるタイプなんですけど、それをこじ開けてくれたというか、頼り甲斐がありました。それもあって、有馬とつかさとの関係性ができあがるまでにそんなに時間がかからなかったと思います。

――板垣さんや原さんとはいかがでしたか。

 原さんが演じた麻友はつかさと同じ人を想っているキャラクターで、アプローチの仕方は違うけど根本にある「諦められない」という部分は一緒でしたので、麻友にも共感して引き込まれました。役柄としてはつかさのライバルですが、一歩引いて私個人で見ると応援したくなるキャラクターで、そう感じさせられるお芝居を原さんがしていたので、すごく刺激を受けました。板垣さんは、キャラクターを魅力的に見せるのが上手でした。板垣さん自身も相手に気を使わせない空気感を出していて、お芝居しやすくしてくれる方だと思いました。

――印象に残っているシーンは?

 「やっぱり有馬のことが好き」ってもう一回告白しに行くところです。「フラれても諦めないから」って。原作を読んでいてもつかさを魅力的に感じたシーンでもあって、それに対して有馬も笑顔で「明日からよろしくな」って言ってくれて、2人が元の関係に戻れた瞬間でもあって好きです。

白石聖

私らしさ、そして音楽の存在

――つかさは「自分らしく」突き進んでいますが、白石さん自身の「私らしさ」は?

 お芝居の仕事を続けていくと、段々分からなくなっていくんですよね。自分にとっての強みがまだ分からないっていうか、聞かれるたび悩みます(笑)。

――つかさのように、内に秘める強さなのかなと思っていました。

 あっ、でも私、頑固です(笑)。こだわりとか、ここは譲れないというのがあって、頭でっかちになりやすくて。それを芯といえばそうかもしれませんが、譲れないポイントやここは確認しておきたいとか、そういうのが人よりも強いかもしれないです。

――演技プランの話でも「頭でっかちになりかねない」と言っていましたね。

 考えすぎちゃうんですよね。

――でも、それが自分らしさでもあると思います。それだけ真剣に向き合っているということですから。

 そうかもしれないですね。でも改善したいと思っているポイントでもあります。考えすぎると引きずるので。私は溜め込みやすい性格でもあるので、話を聞いてもらって発散しています(笑)。

――ところで白石さん過去にギターやドラムをやっていて、『福岡恋愛白書14 天神ラブソング』ではギター演奏も披露していました。普段、音楽はどういう聴き方をしていますか。

 クリープハイプがすごく好きです。緊急事態宣言が明けたときに久々にカラオケに行ったんですけど、いまライブ映像が流れるじゃないですか。普段は人混みが苦手なのでフェスとか行きたい気持ちはなかったんですけど、一体感になっている映像を観たら無性に行きたくなって。最近は友達が好きなアーティストや曲の影響を受けて聴き始めることも多いです。

――音楽とはどういう存在ですか。

 私はよく仕事が終わってリラックスする、気持ちを切り替えるようなときに聴いています。音楽は、嫌なことがあっても、忘れさせてくれる、現実社会をシャットアウトして気持ちを軽くしてくれる存在だと思います。

白石聖

(おわり)

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木村武雄

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