東山奈央「音楽活動をしている意味を感じた」音楽と向き合い見えたもの
INTERVIEW

東山奈央「音楽活動をしている意味を感じた」音楽と向き合い見えたもの


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年04月03日

読了時間:約14分

納得するまで突き詰めた宝物

『群青インフィニティ』初回盤

――TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDさんの曲「Living Dying Kissin’」も収録しています。アニメ『叛逆性ミリオンアーサー』のキャラクターソングで、TECHNOBOYSさんの曲を歌っていましたね。

 それもありましたけど、5年くらい前にアニメ『トリニティセブン』のエンディングソング「ReSTART “THE WORLD”」を歌わせていただいてからファンになって。今回ぜひにと、個人的にオファーさせていただきました。とてもTECHNOBOYSさんっぽい格好良いサウンドの曲になりました。

――歌詞には、何やら秘密があるとか。

 タイトルの「Living Dying Kissin’」は、略すと「LDK」で、リビング・ダイニング・キッチンと同じなんです。TECHNOBOYSさんによれば、人生を1つの部屋に例えていて、「愛という鍵さえあれば誰かと人生をルームシェア、つまり分かち合うことができる」というメッセージを込めてくださっています。それを知った時は、「何ておしゃれなギミックなんだ!」と思いました。よく歌詞を読むと<鍵穴>とか、部屋っぽいワードも散りばめられているんですよね。

――間奏で出てくる、吐息っぽいコーラスもポイントですね。

 アルバムの中でも、一番色気があって毒っぽさのある曲にしたいと伝えて作っていただいたんです。吐息のコーラスはレコーディングの時に「息を録らせてください」というディレクションがあって、即興でいろいろなパターンを録って、最終的にセクシーな感じのテイクがたくさん使われています。

――また、「ゆれる」も今までになかったタイプの曲ですね。

 母が一番好きだと言っている曲です(笑)。「ゆれる」が他の曲とまるっきり違うのは、圧倒的にダークサイドの曲だということです。他の曲は、明るく前向きなエネルギーがあるのですが、「ゆれる」は、歌詞に<消えてく>などの言葉が出てくる通り、闇の中にずぶずぶと墜ちていくような退廃的なイメージです。

――ウィスパーっぽさのあるけだるい歌い方や、フレーズの語尾にニュアンスを付けられているところが印象的でした。

 最初はとつとつと無機質に、温度感のない感じのウィスパーで歌っているのですが、最終的には「消えていくけど、タダでは消えてやらない」みたいな、ギラギラした強さがありますね。進み方は違えど、前に進む強いエネルギーがあるという点では、青い炎みたいなイメージです。青で冷たく見えるけど、実は一番熱い。それはバンドネオンの情熱的な音でも表現されています。

――今作にはいろいろなタイプの曲が収録され、今までやっていなかったことにもたくさんチャレンジしています。そういう意味では、また何段かステップアップできたアルバムになりましたね。

 2ndアルバムで前回と一番変わったのは…いただいた曲をどう歌うかだけじゃなくて、デモから完成形になるまでの過程を、全部聴かせていただいたということです。そこで「この曲はこうしたい」とか、「この曲はここが好きだからここは残したい」などアイデアが沸いてきて、いっぱい入れていただきました。

 完成した曲のどこがいいのかを、自分が一番よく分かっている状態でレコーディングできましたし、マスタリングもすることができました。なので、より愛着がありますね。それに、私は音楽のことはからっきし分からないと思っていたけど、意外とこうやってやりたいことがどんどん湧いて出てくるんだと思ったら、音楽活動をしている意味を感じたと言うか、とても充実感がありました。

 作詞作曲も今回2曲携わらせていただきましたが、作っている時は大変でしたけど、自分が納得するまで突き詰めたので、出来上がると宝物のように感じます。作詞作曲はこれからも自分のペースで、続けられたらいいなと思います。

――8月からは、初のツアー『東山奈央 1st TOUR “LIVE Infinity”』もあります。

 みんなで1つになって盛り上がれる時間にしたいです。ツアー自体が初めてなので、今までライブに足を運んだことがない方にも、たくさん来ていただきたいて、せっかく来ていただくのだから、私も全力で楽しんでもらって、帰ってもらえたらなと思っています。予習をして楽しむのもいいですし、何となくフラッときても楽しかったと思ってもらえるものにしたいです。聴き込んでいなくても、1番を聴けばすぐにノっていただけるようなシンプルな楽曲もあります。「未来YELL!」は、こういうかけ合いをするんだなとすぐ分かっていただけると思いますし、「青空ダイアリー」はサビを聴けば「手を挙げて振る曲じゃん!」と、分かりやすくノっていただけると思います。たくさんの方に楽しんでいただいて、明日への活力をみんなで養う時間にしたいです!

――ダンスパフォーマンスも見どころですね。

 昨年2月に『1st LIVE“Rainbow” at 日本武道館』を開催した時は、「え! 東山って踊るの?」と驚かれた方も多かったようですが、ずっとダンスを習っていたので、自分の好きなことをどんどん伸ばしていきたいです。目でも楽しんでもらえたら嬉しいです。楽しいライブになる予感が、バシバシきていますので、ぜひ期待していただけたら嬉しいです!

(おわり)

この記事の写真

記事タグ

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事