藤川千愛「生きてると感じる」歌手として歌うこだわり 故郷の祖父への想い
INTERVIEW

藤川千愛「生きてると感じる」歌手として歌うこだわり 故郷の祖父への想い


記者:長澤智典

撮影:

掲載:19年01月17日

読了時間:約12分

病床の祖父に届けたい想い

藤川千愛(撮影=村上順一)

――12月は3週連続で配信リリースという創作活動も果敢におこなっていますが、第1弾の「勝手にひとりでドキドキすんなよ」はどのようにできたのですか。

 これは勝気な女の子の強がる気持ちの歌です。「あれっ、わたしたち友だちじゃなかったの?」「えっ、勝手にドキドキしていたの?」という相手の気持ちに気づき、自分の本当の気持ちにも気づいちゃうという。

 じつは身近な親友がこれと同じ状況で、よく深夜に電話でそういう相談事を聞いていたんですね。だから、この歌を彼女に聞かせたときにも「これ、わたしのこと」と言っていて。こういう想いを感じている人たちもいると思います。そういう人には、ぜひ聞いて欲しいですね。

――もし同じ立場になったらどう感じます?

 きっと、わたしも意識しちゃうと思います。たとえ、何とも思っていなかったとしても、やっぱりドキドキはしちゃうかもしれないですね。

――第2弾の「夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして」は作詞も担当されていますね。

 この歌では、誰かや何かのせいにして前に進めない、そんな心の弱さを歌っています。わたしにも、こういう状況に陥っている時がありました。わたしに限らず、夢を持っているけど環境のせいや、親や誰かのせいにしながらも、ぬるま湯の中でジワジワと生きている人たちは多いと思います。そういう人たちの心に「このままぬるま湯に浸ったような生活をしたまま、夢を追いかけずに、その夢を殺してしまっていいのか」と問い掛けたかったし、そういう人たちの背中を押す歌になったらなと思って書きました。

――なんとなく暮らせる環境があると、つい甘えてしまって、夢を追い求める努力を忘れてしまいますからね。

 結局は自分でどうにかしないと、自分を取り巻く環境さえ変えていけないと思います。だからこそ、そういう状況にいる人たちには、特にこの歌を聞いて欲しいなと思います。

――「きみの名前」は、1月9日から放送になるアニメ『盾の勇者の成り上がり』のエンディングテーマにもなっていますね。

 『盾の勇者の成り上がり』のエンディングを担当することが決まり、原作小説のコミカライズを読ませていただきました。そのときに、主人公の気持ちとわたし自身の心情が重なる部分もいろいろとありました。

 わたしも主人公である岩谷尚文くんと同じようにと言いますか、上京してアイドル活動をしていく中で、人間不信に陥ったこともありました。でも、そんなわたしを救ってくれたのが、わたしの気持ちを理解してくれる仲間や家族、ファンたちの支えでした。その心の支えがあったからこそ、ここまでわたしは進むことができました。そんな気持ちも、物語と重ねながら歌詞に記しています。

――毎回の物語が終わった後にこの歌が流れたとき、どんな風に感じるのか楽しみですね。

「きみの名前」アートワーク

 それを楽しみにしています。同時に、人に裏切られ、人を信じられないと思ったことのある人たちなど、そういう人たちに共感を覚えてもらえる歌になったらなとも思っています。

――1月6日には新宿BLAZEでワンマン「ワンマンライブ~Starting Over Live 2019」をおこなうなど年始から精力的にライブ活動をおこないますね。

 もちろんです。今年は17日に渋谷ストリームホールで井上苑子さんとツーマン「TOKYO WOMAN IN MUSIC~傷がナイト~」をおこなうように、ツーマンでの対バンシリーズも始めて、定期ライブも毎月のように開催していけたらなと思っています。表現するスタイルも、アコースティックやバンドから、イベントによってはオケを使ったり、そこも柔軟に楽しんでいこうと思っています。大事なのは、どんな状況下だろうと、自分の想いを歌を通して伝えること。そう思いながらわたしは活動をしています。

――今年叶えたいことは?

 叶えたい夢は数えきれない程あります。わたしには、演歌歌手をしているおじいちゃんがいます。でも、おじいちゃんは10年ほど前に病気に罹り、声も出せなくなって、今は寝たきりの状態です。わたしはおじいちゃんに「歌手になる」という夢を授けてもらえたなと思っています。だからこそ、わたしの歌っている姿を、地元の岡山でも流れる番組でおじいちゃんに見せたいんです。「歌手になる夢が叶ったよ」と病床のおじいちゃんに早くわたしの歌手としての姿を見せてあげたい。その想いを形に出来たらなという想いが、やっぱり今は強いです。

――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

 これからたくさんの方々にわたしの歌が届くよう一生懸命に歌っていきますので、是非ライブに遊びに来てください。この23年間の人生の中で、わたしが一番「生きてるな」と感じてきたのが、歌をうたっている時です。わたしは歌がないと生きていけない人だと思います。それくらい、歌がわたしの生き甲斐です。

(おわり)

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