山内瑞葵

 樋口日奈(乃木坂46)、矢島舞美、山内瑞葵(AKB48)、安田愛里(ラストアイドル)、有森也実が3日、東京・Bunkamura シアターコクーンで、舞台『フラガール - dance for smile -』公開ゲネプロ&舞台挨拶に臨んだ。

 2006年に公開され、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『フラガール』の舞台版を再演。福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、衰退する炭鉱産業に代わる町おこしとして作られた「常磐ハワイアンセンター」で奮闘するフラガールたちの姿を描く。

 「役として生きて欲しい」。舞台挨拶の冒頭で総合演出の河毛俊作氏が託した言葉を、主演の樋口を始め出演者はその時代を、その役を生き、感動を誘った。

 AKB48加入前は、劇団四季のミュージカル『ライオンキング』(2012年)に出演するなど子役としても活動していた山内瑞葵は久々の舞台で、樋口演じる谷川紀美子の親友・木村早苗役を務める。

 ゲネプロ前の舞台挨拶で山内は、1カ月に及んだ稽古を振り返り「最初は緊張ばかりで毎回稽古では木村早苗を演じなきゃと思いながら必死にやってきました。舞台中は山内瑞葵ではなく木村早苗として生きたい」と力強く語った。

と山内瑞葵

 その早苗は、紀美子ら炭鉱の娘たちとフラガールを目指すが、家族に理解されず密かに練習に励むなど、その道のりは平たんではない。

 早苗という役柄について山内は、3月15日に行われた取材会で「明るく振舞っているように見えますが、苦しさを閉じ込めている部分もあります」と分析し、「ただ明るい、ただ苦しいという表面的なことだけじゃなく、内に秘めている違う感情を表現することが難しい」と課題を明かしていた。

 しかし、この日のゲネプロでは、「木村早苗」を繊細に演じ切っていた。フラダンスを教える矢島舞美演じる平山まどか先生に指南を懇願する姿や、紀美子らと共に希望を胸に練習する姿はピュアでもあり力強くもあった。何よりも、エネルギーに満ち溢れていた。

親友役の樋口日奈と山内瑞葵

親友役の樋口日奈と山内瑞葵

 そして、“親友”役の樋口とは、互いに刺激し合い、影響し合い、その中で生まれていく一つ一つの感情を積み重ね、クライマックスに向けて大きな感動を引き寄せていく。迫力の演技を見せる矢島舞美の存在も大きい。

 山内は、フランダンスについて質問された際に「一つ一つの動きに意味があって言葉ではなく手で思いを表現するのは素敵だと思いました。それが伝わるぐらいの大きな表現をしたい」と語っていたが、ダンスに限らず、芝居の一つ一つに「何かを伝えたい」という思いを込めていると思えるほど、迫真の演技だった。

 まさに、舞台上では「木村早苗」として生きていた。

感情を吐き出すと山内瑞葵

 過去には「沢山成長して沢山の方を感動させたい」と語っていた山内。少なくともゲネプロを見た記者はその健気なフラガールの姿に感動させられた。そして、「役者・山内瑞葵」としての今後の可能性にも期待が膨らんだ。

 舞台『フラガール - dance for smile -』は4月3日から12日まで同所で上演される。【木村武雄】

山内瑞葵

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