石橋静河が演じるヴァイオリニスト・逸子の演奏シーン(C)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会

 石橋静河が、映画『あのこは貴族』(公開中)にヴァイオリニスト・逸子役として出演。劇中でヴァイオリン演奏を披露した石橋のメイキング映像が解禁となった。

 山内マリコ氏による同名小説の映画化。都会の異なる環境を生きる二人の女性が、恋愛や結婚だけではない人生を切り拓く姿を描いた。主人公の箱入り娘・華子に門脇麦、地方から上京し、自力で生きる美紀役は水原希子を演じた。

 石橋静河は、東京生まれ、東京育ちの箱入り娘の主人公・華子の良き相談相手で自立した世界観を持つヴァイオリニスト・逸子を熱演している。

 初めてヴァイオリンにチャレンジした石橋は以下の通りに振り返っている。

 「撮影に入る1カ月前から練習を始めて、それからは毎日していました。ヴァイオリンはすごく難しい楽器だと思うのですが(逸子は)海外でプロとして活躍している役だったので、(実際にヴァイオリンをやってる方がみて、あれは嘘だと簡単に思われないように)ある程度そう思わせる説得力がないとダメかなと思い、まずはプロの演奏家に見えることを大事にして一生懸命やりました」

 本来であれば数回のレッスンでヴァイオリンの持ち方などプロの演奏家らしく見えるようにするための練習の予定だったが、石橋の熱意が勝り急遽15回以上のレッスンがみっちり組まれることになった。

 それまでヴァイオリンに触ったこともなかった石橋は猛練習の末、ラストシーンのカルテット演奏では実際に音が出せるようになっていた。

 今回解禁されたメイキング映像では、石橋が音を出しながらヴァイオリンを演奏している姿が確認できる。

 「最後の演奏シーンは自分の撮影アップの日でそれまでに練習ができたことと、カルテットでの演奏でしたので私の他に3名のプロの方たちがいらっしゃってみんなで演奏する感じだったので楽しかったです」と楽しんで演奏するまでに成長した成果を披露している。

 逸子が劇中で演奏しているヴァイオリン曲は本作のテーマ曲として様々なシーンを彩っている。

 この楽曲について音楽を担当した渡邊琢磨氏は以下の通りにその裏側を明かしている。

 「岨手監督と音楽打合せを行った後、石橋静河さん演じるヴァイオリニスト、逸子が演奏する楽曲に取り掛かったのですが、演奏シーンを撮影する日までスケジュール的に余裕がなかったので、早速ヴァイオリニストの須原杏さんに連絡を取り演奏指導をお願いしました。それから、石橋さんのレッスン(初歩的な楽器の持ち方など)を楽曲の完成に先立って進めていったのですが、その練習に立ち会った際、逸子が演奏する音が映画の主題とどのようにかかわっていくべきかを掴んだような気がします。逸子の個性をなぞるだけに留まらず、本作固有の時間感覚の中でヴィヴィッドに変遷していくような音ではないかと。練習スタジオから帰宅後すぐに数小節のモチーフを書き、岨手監督にリファレンスをお聞かせして以降、石橋さん、須原さんはじめ指導にあたられたヴァイオリニストの方々が、逸子の演奏を圧倒的な集中力と感性で作り上げていきました。最終的にその練習模様を収めた動画を、当初から劇伴の演奏をお願いしたいと思っていたヴァイオリニストの梶谷裕子さんにお見せし、石橋さんの演奏やニュアンスを踏まえた上で録音を行いました。人から人に音が手渡され、主題曲が完成していくなかで、映画も音楽も現実の変化にともない絶えず生まれかわっていくのではと思いました」

 華子と美紀、全く違う境遇に生きる二人の女性が自らの足で人生を切り拓いていく姿に優しくエールを送るかのように流れる音楽も本作の魅力の一つ。そんな楽曲が詰まったオリジナル・サウンドトラックは3月3日から発売中だ。

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