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 杉咲花が主演するNHK連続テレビ小説『おちょやん』(総合・前8時00分/BS4K・BSプレミアム前7時30分)。千代(杉咲花)の父・竹井テルヲ役を演じる、トータス松本はどのような思いで、向き合っているのか。

 トータス松本が演じる竹井テルヲは、養鶏で生計を立てているが、鶏の世話や家事も娘の千代にまかせっきりの駄目な父親。見えっ張りだが気が弱く、世渡り下手。しかし口は達者で女性にはモテる。千代にとっては、憎みきれないトラブルメーカーであり続ける。

――今回『おちょやん』に出演することが決まったときのお気持ちは?

 “朝ドラ”に出演するとは思ってもみなかったので、正直に言えばちゅうちょしました。“朝ドラ”は、家族全員で毎朝日課のように見ているもので大河ドラマとはまた違いますよね。イメージがまったくわかなかったです。そのなかに自分がいるのが想像できない(笑)。撮影が始まってからも、不思議に思いながら演じていますね(笑)。

――ご自身の役柄についての印象(ご自身との共通点・異なる点など)は? 演じるうえで楽しみにしていること、役のここに注目してほしいという点は?

 テルヲは、ひどいお父さんですよ(笑)。台本を読んでいても、この人はいったい何を考えているのだろうと。だらしなくて、どうしようもない。ぼくらは生きていくなかで、家族に対する愛情とか世間体、恩や義理など人との調和を考えていきますが、テルヲはそういうことをあまり考えたことがない人なんでしょうね。千代がテルヲが大事にしている鶏に腹を立て「お父ちゃん、流星丸とうちらと、どっちが大事やねん!」と言われて「そねなもん決まっとるやないけ…流星丸や」というせりふがあるんです。ふだんの自分だったら絶対出てこない言葉なので、こんなこと言って知らんぞーとやきもきするけれど、言い切るテルヲが羨ましくもありますね(笑)。思っていたとしても100%は言えないじゃないですか。それを言い切る。それがちょっと気持ち良かったりもします。最初に言われたのは、『おしん』の伊東四朗さんが演じた作造さんのような、“西の作造さん”になってくれませんか? だったんですよ。小作農家の作造さんは、一生懸命家族のために働いても働いても報われず、貧乏な暮らしに耐えきれず、娘を奉公に出すことになって…。なにも悪いことしてない、ひたむきに家族のために働いているだけなのに。かたやテルヲって…。完全にテルヲが悪いだけですよ。おまえがちゃんとすればいいんじゃ! 作造さんとまったく比較にならないですよ、情けないですね、話が違う(笑)。

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――収録に参加されてみて、現場の印象は?

 最初の現場は、子役もいてわちゃわちゃしていて楽しかったです。子役の皆さんもありがたいことになついてくれました。いまは物語が進んで違う面々なんですけど、以前のわちゃわちゃが懐かしくてね。でもこれが普通の現場なんだよなあと。あれになじんでしまっているから、寂しいですね。共演する役者の皆さんにはリスペクトしかないですね、子役の皆さんもふくめて。8歳ぐらいの人生経験でも、あれだけの演技ができるというのは、ぼくには想像ができないですよね。僕はバンドマンですからね、ぜんぜん違う分野からきているから。子役の彼女がこれだけやるんだから、ぼくはとにかく受けてたつという気構えでおろうと思って現場に入っていました。ヒロインの千代役の杉咲花ちゃんとは、2012年の民放のテレビドラマで共演して以来です。その後、いろんなドラマに出演されて、めきめき頭角をあらわし、すごい女優さんになったなあと感心しきりです。なんか親戚の娘さんの成長を見ているような感じですよね。最初から能力の高い方でしたよね。

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――放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。

 テルヲが今後だらしなくてどうしようもない父親のままなのか、それとも最後は少しぐらい良い人間になるのか。死ぬ時ぐらいは良い人間でいたいなあと思っていますが、予定調和すぎますかね(笑)。テルヲのこれからを温かく見守ってください。

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