ダンスロックバンドのDISH//が7月11日に、シングル「Starting Over」をリリースする。3月に4人体制となった彼ら。その後におこなわれたツアーを通して、直接ファンに触れるなかで、改めてバンドの在り方を深く考えたという。そうした中で迎える今作は、今後の活動への決意表明ともいえるナンバーだ。タイトルを直訳すれば「再出発」。北村匠海(Vo/Gt)、矢部昌暉(Cho/Gt)、橘柊生(Fling Dish/RAP/DJ/Key)、泉大智(Dr)はどのような思いで向き合ったのだろうか。【取材=桂泉晴名/撮影=冨田味我】

音楽活動の一番の基盤はライブ

北村匠海(撮影=冨田味我)

――新曲「Starting Over」は困難を乗り越えようと鼓舞する、明るく前向きなナンバーとなっていますね。

北村匠海 はい。僕らが歩んできた道を再確認しながら、DISH//という存在についても考えています。そういったタイミングで「Starting Over」という曲を頂いて。歌詞も新井弘毅さんという、DISH//をプロデュースしてくださっている方からの提供なんです。新井さんはDISH//のライブをプロデュースしながら、お客さんとしてDISH//を見てこの曲を作ってくれたような気がしていて。だから、僕らも背中押されるような感じです。おそらく聴いている方も、最終的に前を向けるようなメッセージを感じていただけるのではないかと。すごくさわやかで曲調も壮大で、ストリングスとかも効いていて…。聴き心地のいい曲なんですけど、メッセージ性としてはすごく強いものがある、そんな表題曲だなと僕は思います。DISH//はこの曲でまた新しいスタートが切れるような気もしています。

――ツアーの影響も大きかったのですね。実際にツアーではどんなことを感じましたか?

泉大智 ツアーはDISH//の今のあり方とか、「僕らはこういう風にしていきます」というコンセプトをお客さんに見てもらえたら、という思いでやっていて。僕たちはダンスロックバンドというスタイルでやっているんですけど、その形をギュッと詰めたというか。弾きながらも踊るし、踊りだけのこともある。そういう幅広い可能性や、今、僕らがしたいことを詰めたツアーで。お客さんも最初はとまどいがあったと思うんですけど、「僕たち4人はこうしてくよ」という意思表示を全国のファンの方たちに向けて披露している、という段階ではあります。

――今までと違ったところは?

泉大智 あまり踊る機会がなかったんですけど、今回はダンスのソロパートをいただいて踊ったんです(編注=泉大智は2017年1月1日にDISH//へ加入)。ファンの人たちにも踊っている姿を見て喜んでもらえましたし、ありがたいことに「すごく良かったよ」という声をいただきました。

北村匠海 大智は当初ダンスに対して苦手意識があると感じていて、そこはメンバーとして僕らが理解している部分でもあったんです。でもソロを見ていても頑張っていましたし、ダンスのレッスンがあっても彼が楽しそうに踊っている瞬間もあって。それはDISH//であるということを、大智自身が再確認したような気がして。僕らとしては、すごくうれしかったんです。

矢部昌暉 去年、ファンの方たちが新生DISH//を受け入れてもらえるように「ライブをたくさんやっていこう」という話をしたんですが、なかなか実現できなくて。さらにライブをやっても、自分たちがやりたいことと、お客さんの見たいものがうまく合わなかったこともあって。それで今年の武道館のライブで僕は「とにかくライブをたくさんやりたい」という話をしたんです。昨年秋から参加して頂いているプロデューサーの新井さんと一緒に僕たちのやりたいもの、そしてお客さんが見たいものを本当に考え抜きました。始まる時はすごく不安だったけど、4人での新しいDISH//の姿を見せられて。お客さんからの反応もとてもいいし。「この4人で頑張らなくちゃ」という強い絆がまた新たに生まれたツアーでもあり、そこから「Starting Over」という曲が生まれたから、いい結果が生まれているのではないかなと思います。

――昨年、新しいプロデューサーさんが加わったのは、皆さんにとって大きな変化だったんですね。

北村匠海 ライブの意識も変わりました。

矢部昌暉 音楽活動していく上で、一番の活動基盤はライブだと思っているので。ライブをして、ファンの人に生の姿を見せることが大事だと考えています。僕は個人的に去年の春ツアーを病気で半分以上休んでしまったために、行けなかった地も多かったんです。今回はそんな場所にも行くことができ、改めてファンの人の温かさを感じています。その土地ごとの盛り上がり方に「懐かしいなあ」と思ったりして。そういう発見もある、良いツアーになっていると思いますね。

橘柊生 大智のソロダンスがあったり、いろいろな見え方ができる中、シンプルにDISH//の音楽を見せられる内容になったと思うので。今回ライブをやっていてすごく楽しいです。