大阪で結成された、“エレクトロダンスロック”を提唱する6人組バンドのFABLED NUMBERが6月20日、1stシングル「I Bet My Life (or Death)」をリリース。メジャーデビューから約1年4カ月、バンドとしての立ち位置を明確にしたいという想いがこの曲に込められている。これまではダンスミュージックを軸にしたミドルテンポでのアプローチが多かったが、今作は原点回帰とも言えるラウドでアッパー感を軸に構築し、ド派手なサウンドが特徴的なロックナンバーに仕上がった。自分たちが作りたいものと世間が求めるものとの葛藤から生まれたという曲の制作背景をN’TaichiとN'Eitaの2人に話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

「これがFABLED NUMBER」というのが実は2種類あった

「I Bet My Life (or Death)」通常盤

――今作「I Bet My Life (or Death)」は書き下ろし?

Taichi もともとデビューアルバム『ILLUMINATE』のときからあった曲です。どういう曲をシングルにするかという話し合いがあって、方向性を話し合っているときが一番葛藤と苦悩がありました。今までの方向性に近いものをシングルにする予定で新しい曲も作っていたんですけど...。

――前作『THUNDER』収録の「Like a Thunder」のような楽曲が出来てしまうと、次作のハードルが凄く高くなるなと思いました。あの曲は「これがFABLED NUMBERだ」という曲が出来たと言っていましたよね。それもあってまた違うタイプの曲を?

Taichi 「これがFABLED NUMBER」というのが実は2種類あったというのが大きな葛藤ポイントだったんです。過去作の「YES」とか「Move」のようなテンポが凄く速いアッパーな曲と、「Like a Thunder」や「The King」みたいなミドルテンポな曲というこの2本柱があったときに、今のお客さんがどっちを求めていて、どっちを突き詰めた方が自分達の目指しているゴールに辿り着くのに早いかと。そう考えたときに前者の要素を持つ「I Bet My Life (or Death)」にたどり着きました。

Eita メンバー6人共、以前に出していたような曲を「もう一回やろう」なんて誰も思ってなかったんですけど。

Taichi もちろん今までの曲も大好きなんですけど、メジャーデビューしたタイミングで突き抜けるような激しいアッパーな曲があるかと言われたらなかったし。

Eita ダンスミュージックに寄っているFABLED NUMBERを売り出すのか、ラウドミュージックに寄っているFABLED NUMBERを押し出すのかと両天秤にかけたとき、ダンスミュージックの要素も少ないなと感じていて。ダンスダンスと言っていても実際は歌モノですし。それもあって僕らの立ち位置が特殊にならざるをえない感じはしていました。

Taichi 僕らがめっちゃ売れてたら全然特殊でもOKなんですけど。

Eita その立ち位置を開拓しようという意思が『THUNDER』にはありました。でも、リリース目前に来ているシングルでそれをさらに開拓する一枚を出すよりかは、アルバムを2枚出した自分達がもう一度ラウドミュージックと向き合うことで、より良くなるのではと思いました。

Taichi その中でダンスミュージックというより、エレクトロサウンドを本格的に駆使しているラウドバンドとして見られたいというのが出てきました。フェスにしても5、6曲しかできない中で、キラーチューンをもう一個用意するとなったら「I Bet My Life (or Death)」のような曲が活きていくだろうなということはメンバー全員理解していたし。突き抜けた攻撃的な部分もありつつというのと、今まで培ってきたサウンド作りというのを詰め込んで出す必要が出てきたかなと。

――今作は原点回帰というところも?

Taichi そうです。作る側としては本当にその感覚が強いです。

――では制作自体はスムーズに?

Eita ストック曲の中の一つだったので、イジらないといけない部分が多かった。

Taichi 技術的な部分で言ったら新しい音色の作り方とか鳴らし方とかも、そういう成長した部分が詰め込めたというところはもの凄くあります。以前使った音色を敢えて避けてみたり。それもあって新しいものになっていると思います。

――確かにバンドのカラーを出しながらも、最新のFABLED NUMBERサウンドですよね。ストック曲ではありますけど、歌詞は今の気持ちを?

Eita そうです。今自分達が全力でやる中でどこまで伝わる内容にできるのかなというところで考えて。あとシンガロングするパートも自分達の楽曲の特徴だと思うので、お客さんにしたら自分のことに置き換えて力強く歌えるような内容だったらガッチリとマッチするんじゃないかなと。

――高揚するシンガロングはFABLED NUMBERの魅力の一つですよね。個人的にはTaichiさんが悩んでいる、葛藤している姿が見てみたいですね。

Eita そういうのは結構ありますよ。ライブでセットを見ながら「う〜ん」みたいな。

――個人的には曲作りやトラック作りのときの苦悩の方が見たいですね。

Eita そういうの要ります?(笑)

Taichi レコーディング風景とか? たぶん全然面白くないですよ(笑)一回、制作の場にカメラ持って来てみてください。めっちゃ怒っているときとかに(笑)