昨年結成された瀬戸内7県に拠点を構えるSTU48。16日にナゴヤドームで開催された『第10回AKB48世界選抜総選挙』で、AKB48兼任の岡田奈々の5位をのぞく、グループ最上位となる74位に20歳の瀧野由美子が入った。STU48の楽曲センターを務める瀧野は、AKB48グループの次世代エース候補の呼び声もある注目株だ。昨年はランク入りを果たせなかった瀧野だったが、STU48の躍進、AKB48グループの盛り上がりへの“起爆剤”としての期待もかかる。

 「皆さんこんばんは、STU48の山口県出身、瀧野由美子です。ありがとうございます!」。74位のスピーチで、明朗快活な声で切り出した瀧野は「AKB選抜総選挙」が憧れの舞台だったことを口にする。

 「ずっとテレビで見てきたトロフィー、徳光さんがいたりとか、本当に夢の世界みたいです。私は、抜けてるとか、おっちょこちょいとか、靴下の左右が違うとか、すごく言われるんですけど」と自虐を交えながら続けた瀧野は、多くの感謝の言葉を述べた。

 「そんな私を支えてくれているのは、STUのスタッフさんとか、私のランクインを一緒に涙を流して喜んでくれたメンバー、兼任してくださる大好きなキャプテン(AKB48兼任の岡田奈々・編集部注)、そして、私にいつも笑顔をくれるファンの皆さんのおかげす」

 周りへの強い感謝を言葉にした瀧野は、一つ一つのセンテンスを思案するようにつむいだ。選んだワードに特異なところはなかったが、ありきたりではなく、自分の言葉で伝えようとする気持ちがに滲む、好印象のスピーチだった。

 2017年に結成され、今年1月にファーストシングル「暗闇」でメジャーデビューを果たしたSTU48。そのセンターポジションを務めたのが瀧野。昨年5月にAKB48の48枚目シングル「願いごとの持ち腐れ」劇場盤のカップリングである、STU48初の独自楽曲「瀬戸内の声」に続いてのセンター起用であり、AKB48の選抜にも加わり、多くの経験値を積んだ。

 言い換えれば、まだ産声を挙げたばかりのSTU48を牽引する役割を瀧野は背負っているともいえる。今回の総選挙では目標を16位に設定し、その使命感を明確に表現。74位という結果は、彼女自身にとって納得し切れないものがあるかもしれないが、スピーチの中で、こうも話している。

 「私もまだまだ未熟なんですけど、STU48もまだまだ未熟なグループなので、皆さんの応援がこれからも必要です。これからもよろしくお願いします」。“未熟”という言葉に込めたのは、“まだ熟していない”状態、“熟成”の準備期間とも言えるだろう。

 いずれ来る、STU48躍進のとき。決して長くはないスピーチの中に、センターを背負う瀧野の強い意思が含まれていたことは間違いない。世界に輪を広げるAKB48グループがより一層、盛り上がっていくための起爆剤としての期待感が強いことも確かだ。

 挨拶を終えた瀧野に司会の徳光和夫アナウンサーは一言、口にする。「ほぼノーメイクです」。素顔のステージで、短くも確かに輝いていた瀧野。それは清楚な容姿が醸し出す必然の魅力か、あるいは“逸材”だけに備わるきらめきか。74位をスタートラインに、これから瀧野のアグレッシブな一年が始まることになりそうだ。

 総選挙後の握手会イベントの中で、STU48は2ndシングルを8月29日にリリースすることを発表。そのセンターを瀧野が務めることも合わせて発表されている。【小野眞三】