WEAVERのドラマーである河邉徹が26日、都内でおこなわれた、自身初の小説『夢工場ラムレス』(23日発売、KADOKAWA刊)発売記念サイン会&握手会に出席。イベント前には取材会を開き、今作に込めた想いなどを語った。中学生の時に読んだ英作家、J・K・ローリング氏の『ハリー・ポッターシリーズ』で興奮したようなファンタジー性の高い物語を書きたかったという河邉。「僕の書いた物語がWEAVERの音楽とともに大きくなったら」と夢を語った。

取材に応じたWEAVER河邉徹(撮影=松尾模糊)

 河邉は、関西学院大学文学部・文化歴史科・哲学倫理学専修を卒業し、WEAVERではドラムとともに歌詞も手掛けている。『夢工場ラムレス』は夢を修正することで現実を変えられるという力を持つ夢工場「ラムレス」を訪れる人々の物語。物語を通し、人間の持つ優しさや後悔、欲望、そして希望を描き出す。

 WEAVERは物語性のある歌詞との親和性が高いと言う河邉だが、小説を書くのは初めて。「高校生の頃からずっと歌詞を書いていて、言葉で何かを表現したり物語を書くということが好きでした。歌詞は100浮かんだいい言葉の中で10を選んで作るという感じです。その中で100浮かんだ所をもっと膨らまして1000にしたらどうなるんだろうと思って、どんどん言葉が溢れ出して来て。歌詞という枠には収まり切れなくなって小説という形で書かせて頂きました」と語る。

 河邉は誰にも言わずに小説を書き始めたと言い、「完成したものを事務所のスタッフの方々に読んで頂いたら、『面白いね』と言って頂けて、スタッフの方がいろんな出版社の方々に持ち込んでくれて今回の刊行に至りました」と出版に至る経緯を明かす。

 今作で伝えたいことについて、河邉は「中学生の時に『ハリーポッター』を初めて読んだんですけど、本当に僕のところにホグワーツから魔法学校への招待が来るんじゃないかと思うほど興奮した記憶があるんです。それと同様に今作を読んだ方が、ラムレスに行けるんじゃないかと想像できるようなファンタジー性のあるものを作りたいなと思って書きました」と話す。

取材に応じたWEAVER河邉徹(撮影=松尾模糊)

 さらに、執筆にあたり様々な人に話を聞いたという河邉。「今作を読んだ方が物語の登場人物の誰かに共感して頂けるように」とその想いを語った。

 メンバーである杉本雄治(Vo&Piano)、奥野翔太(Ba&Cho)にも読んでもらい「面白かった」と率直な感想をもらい、彼らのSNSで同書の宣伝をしてもらったと、河邉は照れ笑いを浮かべた。今後のバンド活動への影響について、河邉は「僕の書いた物語がWEAVERの音楽とともに大きくなっていったらいいなと思います」と話す。

 また、次作もすでに執筆中だと明かし「小説というのは映像になったり、色んな形で大きくなるものだと思います。これは夢ですが映画になったりしてWEAVERとして主題歌などでコラボできたら」と夢を語った。

 今作の帯にコメントを寄せている小説家の中村航氏とも対談などで交流があり、今作を初めて読んでもらったのも彼だと明かす河邉。「ミュージシャンじゃなくて、小説家の文章だねと言って頂けて。小説家の方にそんな風に言って頂けて凄く嬉しかったです」と喜ぶ。

 河邉は次作が楽しみだと思われるような小説家になれたらと言い、「今までとは全然違う経験だったのですが、本を書いたことでWEAVERを知らなかった人が知ってくれるきっかけになるかもしれませんし、誰かに勇気を与えることができればと思います」と呼びかけた。【取材・撮影=松尾模糊】