MISIAが4月27日と28日、神奈川・横浜アリーナで『20th Anniversary THE SUPER TOUR OF MISIA Girls just wanna have fun』をおこなった。デビュー20周年を2月に迎え、それを記念し4月7日・8日の大阪城ホール、横浜アリーナの2カ所4公演をおこなうというもの。未発表曲「LADY FUNKY」や「Everything」、デビューシングルの「つつみ込むように…」など全19曲、20年の活動を凝縮したかのようなステージで多くのファンを魅了した。MISIAは「20年かけてやっと歌手になれたと実感できました。私のことを歌手にしてくれて本当にありがとう!」と感謝を綴った。セミファイナルとなった27日のもようを以下にレポートする。【取材=村上順一】

明日のことなど考えずに味わい尽くしたい

MISIA(撮影=Brian Chen)

 会場に入るとステージではDJ EMMAが低音の効いたクラブミュージックで盛り上げ、本番までの高揚感を煽っていた。ステージはレコードプレーヤーをイメージしたセットで、そのメインステージから伸びた花道の先端にはMISIAのビジュアルがあしらわれた幕が筒状に多い、センターステージの様子は全貌がわからない状態に期待感が高まる。

 開演時刻になるとSEが鳴るなかセンターステージの幕が落ち、MISIAが存在感のある歌声とともにタワーからの劇的な登場。動脈と静脈をイメージさせるようなツートンの赤と青の衣装、大気を震わすハイトーンボイスが響き渡り、「INTO THE LIGHT」でライブの幕は開けた。銀テープも空中を舞い、序盤からクライマックスのような盛り上がりを見せた。

 続いて、メインステージに戻りブルーのLEDバーが壮観な景色を演出した「君のそばにいるよ」、赤いドレスに衣装をチェンジし黒田卓也(Tp)率いるブラス隊の音色がゴージャスに彩った「陽のあたる場所」。新旧織り交ぜたセットリストで楽しませいく。

 一流のプレーヤー達による絶妙なアンサンブルが、まさにスリリングな空間を作り上げた昨年の夏のライヴが記憶から蘇った「来るぞスリリング」、観客とのコール&レスポンスからの「めくばせのブルース」は、ライヴならではの臨場感を見せ、極上のグルーヴと歌声は特別なギミックなど必要としないと思わせるほど、音楽の魅力を存分に味わせてくれた。

 そして、デビュー20周年を報告し「明日のことなど考えずに味わい尽くしたい」と笑顔で宣言するMISIA。年内リリース予定のニューアルバムに収録予定の新曲「LADY FUNKY」を披露。黒田がアレンジをおこない、ダイナミクス豊かに聴くものの体を揺さぶりかけ、MISIAの艶やかな歌が感情を揺さぶりかけてくる。

 ここからはよりMISIAの歌声を堪能できるバラードセクションへ。「オルフェンズの涙」は昨年の『MISIA SOUL JAZZ SESSION』の時のように黒田のトランペットがフィーチャーされたアレンジで、より壮大なスケール感で展開。

 続いて、弦一徹ストリングスによる演奏に合わせ、辻本知彦が振付をしたダンサーらによるダンスがアートな空間を作りあげていった。それを引き継ぐかのように、満月をバックに白い衣装を身に纏ったMISIAが再び登場し「SNOW SONG」を披露。レコードプレーヤーをイメージしたステージのプラッター部分が高く迫り上がる演出、そして、ステージは雪景色とも言えるような、多くのダンサーとともに白の世界へ誘う幻想的な情景を観せてくれた。

 物語の中に引き込んでいくMISIAの迫真の歌の表現力に圧倒された「飛び方を忘れた小さな鳥」、今や日本を代表する楽曲のひとつと言っても大げさではないであろう大ヒットナンバーの「Everything」で、語りかけるように歌うソウルフルな声で横浜アリーナを包み込んだ。

私のことを歌手にしてくれて本当にありがとう!

MISIA(撮影=Michito Goto)

 ライブは後半戦へ。再びMISIAが衣装をチェンジし、手拍子やシンガロングなど多くの観客たちとより一体感を得た「BELIEVE」、多幸感に満ちた「幸せをフォーエバー」から、感情をぶつけるようにブルージーに響かせた「THE GLORY DAY」では、花道を軽快に駆け抜けるアクティブな姿に観客もエキサイティング。

 「みんなまだまだ盛り上がれるでしょ?」と投げかけ届けたのは「SUPER RAINBOW〜HOPE & DREAMS」。ステージは虹色に輝くLEDで高揚感を煽りながら、サビでの突き抜けるような爽快な歌声はMISIAの唯一無二のエナジーを感じさせ、その熱量をラストの「MAWARE MAWARE」でさらにブースト。生命力を感じさせる力強いリズムに、観客もタオルなどを掲げ回転させ盛り上がるなか、本編を終了した。

 アンコールを求める声と手拍子。再びサポートメンバーがステージに登場し、MISIAもピンクの衣装にチェンジし颯爽とステージに。アンコール1曲目は「あなたにスマイル:)」。MISIAは「これからも最高の笑顔を!」と言葉を投げかけ、会場もピースフルな笑顔で満たされていた。続いて「LUV PARADE」では銀テープの吹雪がキラキラと降り注ぎ、会場全体で一斉にジャンプをし、ボルテージは最高潮まで高まった。

 「20年で今日が一番最高〜!」と、ステージの楽しさが伝わって来たMISIAの言葉。「人生の半分以上を歌手として歩んで来ました。20年かけてやっと歌手になれたと実感できました。私のことを歌手にしてくれて本当にありがとう!」と観客やスタッフに感謝を告げるMISIA。ラストは記念すべきデビューシングル「つつみ込むように…」を全身全霊でパフォーマンス。この20年間の全てを放つようなステージだった。「20周年イヤーは始まったばかり」と期待感が高まる言葉。フィナーレは恒例の観客からの“MISIAコール”。最高のご褒美をもらったかのような笑顔で自身を抱きしめるMISIAの姿が印象的だった。

 「一人ずつハグしたいくらい」とステージから花道へと観客に感謝を告げにいく。BGMとして流れていた「SUPER RAINBOW」に被せるように歌い上げるMISIA。最後の最後まで歌声で魅了し、まさにツアータイトルにもある“SUPER”なセミファイナル公演の幕は閉じた。