Perfumeが20日・21日に、東京・NHKホールで最新テクノロジーを用いたライブ『「Perfume×TECHNOLOGY」presents“Reframe”』をおこなった。ライブではプロジェクションマッピングやドローンなど最新のテクノロジーを用いたステージが繰り広げられ、観客にこれまでにないライブ体験をもたらした。初の試みを終え、樫野有香(かしゆか)は「これまで私達が積み重ねてきたことで、これから自分たちがやりたいこと、挑戦していきたいことを、再構築してでき、過去の自分たちがやってきたことが全て無駄じゃなかったんだなと思いました」と感慨深げに語った。今回は20日のステージを以下にレポートする。なお、このライブの模様は、4月29日にBSプレミアムで放送される。【取材=松尾模糊】

Perfumeの歴史を「Reframe」

 『Perfume×TECHNOLOGY』は、NHKがPerfumeと2020年の東京五輪開催に向けて、エンターテイメントの新たな可能性を探る番組。ライブステージやミュージックビデオなどで最新の技術を使い、世界を驚かせ続けるPerfumeと様々なトライアルをおこなう実験の模様を放送する。

ライブの様子(C)上山陽介

 今回は、「Reframe(再構築)」をテーマにPerfumeが現在まで創り上げてきたパフォーマンスを新たな視点から再構築するライブステージを披露。演出・振付をMIKIKO、インタラクションデザインをライゾマティクスが担当。これまでのPerfumeのライブツアー演出から、2016年のリオオリンピックのハンドオーバーセレモニーまで世界を股にかけ活躍するクリエイターたちがPerfumeとともに特別なステージを創り上げる。

 ステージには可動式の細長い土台がいくつも並び、ステージを埋め尽くしていた。定刻になると、電子ビートが会場に鳴り響く中、その土台にプロジェクションマッピングの幾何学模様が映し出される。そして 大本彩乃(のっち)、西脇綾香(あ~ちゃん)、かしゆかの3人がその土台に埋め込まれたような姿で一瞬ライトアップされる。

 ライブ当日の「2018/03/20」という日付が映し出されて、その日付が巻き戻るような映像となり「2005/9/21」という日付で映像が一旦止まる。そして、その日にリリースされた、メジャーデビューシングル「リニアモーターガール」のミュージックビデオの映像が写され、そこからPerfumeの楽曲とMVの映像が1コマ送りで次々とステージ上の土台に映し出されていく。そして、再び「2018/03/20」が表示され、3人が揃ってステージの中央に現れる。

 3人はそのまま、「DISPLAY」を披露。3人の動きとプロジェクションマッピングの幾何学模様がシンクロするように動き、彼女たちが空間を操っているような不思議な感覚を与えていた。

 「Butterfly」では、アカペラで3人がボーカルを繋いでいき、可動式の土台からステージへと降り立つ。土台に歌詞の文字が映し出される演出で、曲の世界観を盛り立てた。

 さらにステージ後方のスクリーンが開き、その奥に20体を超えるドローンが出現。ドローンは紫色と白色の光を交互に放ちながら、隊列を組み、3人の後ろで踊るようにステージを彩っていた。

やってきたこと無駄じゃなかった

 3人はステージの奈落へと一旦姿を消し、青いフリルのドレス姿に着替えて再びステージにせり上がって来た。ここで、再び可動式の土台が登場し「キミ」と「光」という単語をPerfumeの楽曲の中から抜き出したMVやライブの映像と音が連続して流され、新たなダンスミュージックとなり会場に響き渡った。そして、ステージ後方のスクリーンに「エレクトロ・ワールド」の文字が映し出され、同曲を披露。

Perfumeのステージ(C)上山陽介

 青いフリルのドレスを脱ぐと、近未来的な衣装に早変わり。ステージには4枚の巨大な可動式スクリーンが登場し、それまで色鮮やかにステージを照らしていた照明が白い蛍光色だけのシンプルなものになり3人の影がスクリーンに反映された。

 そして「FUSION」を披露。3人の影がスクリーン上で伸び縮みする演出で、ファンタジーな世界観を演出。会場に異空間を作り出し、観客もただただその不思議な空間で3人のステージに圧倒されているようだった。

 最後は3人の姿が点描でグラフィック化され、そのグラフィックがスクリーンに映し出される中「無限未来」を披露。3人は点滅する四角いフレームを持ちながらパフォーマンス。そのフレームが空中に浮かびあがり、ドローンが撮影する3人のライブ映像がリアルタイムで背面のスクリーンに映し出され、ありとあらゆるテクノロジーが盛り込まれたステージはフィニッシュ。観客から惜しみない拍手と歓声が送られた。

 ステージを終え、あ~ちゃんは「今回初めて、MCとかないライブをやったのですが皆さん『何始まるんじゃろ?』って、思ったと思います。ライブステージでどのようにテクノロジーが活かせるかということで挑戦してみました。こんなにね、何にも言わんライブはね、インディーズの時の誰も見てくれてない感覚にもなりましたし、いや、ここにいっぱい見てくれてる目があるんだと思う感覚もありました」と初めての体験について語る。

 かしゆかは「これまで私達が積み重ねてきたことで、これから自分たちがやりたいこと、挑戦していきたいことを、再構築してでき、過去の自分たちがやってきたことが全て無駄じゃなかったんだなと思いました」とデビューから10年以上積み重ねてきた彼女たちの歴史を、改めて噛み締めている様子。

 のっちは「テクノロジーって、人間が作る温度があるもの、愛があるものだと思っています。それを感じて頂けたら嬉しいです。これからもPerfumeとテクノロジーのお付き合いは続いて行くと思います」とこれからも最新テクノロジーを用いながらも、人間らしい温かみのあるステージを創り上げていくことに意欲を示した。

 あ~ちゃんは「Perfumeとテクノロジー、日本って本当に凄いということを結集したものになっていると思います。それを目の当たりにしている皆さんはマジすげえです(笑)!」と呼びかけ、会場を和ませた。

 最後に3人は手を繋ぎ、深々と頭を下げステージを去った。2012年からは世界ツアーもおこない、海外でもその最新テクノロジーを駆使したステージは高く評価されている。今回は、そんなPerfumeの最新のステージを体感できる希少な機会となった。そして、何と言ってもこの臨場感だけではなく、また違ったデジタル的な楽しみを体験できるということがこのテクノロジーを使ったステージの魅力でもある。

 また、21日には、「Reframe」のステージの一部をライブ配信。ネット連動企画として番組の公式サイトで「あなたの撮った大切な写真」を募集。Perfumeの楽曲のビデオクリップの1シーンとしてマッチングされ、ステージに反映される仕組みとなっている。

 なお、このライブの模様は、4月29日にBSプレミアムで、NHKワールドJAPANでは『Entertainment Nippon 2018「Perfume」』として5月20日に放送される予定。

記事タグ