プロレス大手・新日本プロレスが活気を取り戻し大盛況だという。引っ張るのは、オカダ・カズチカ選手(30)や内藤哲也選手(35)などだ。若手の台頭は、かつての闘魂三銃士をみるようだ。

 その闘魂三銃士が台頭し始めた80年代後半、私はプロレスに熱中していた。当然、会場にも足を運んだし、テレビ放送は必ずビデオテープに録画していた。入場曲を集めたコンピレーションCDも買った。

 そんな時代の頃を振り返ってみると、当時、光GENJIや爆風スランプ、海援隊の曲も聴いていたことを思い出した。その頃の私、そして周辺はとにかく音楽に対して雑食だった。薦められたものはすべて聴いたし、まわりで聴いていないものも探していた。自分だけが知っていることはある種のステータスだった。

 当時、光GENJIはすべての曲がヒットし、爆風スランプの「Runner」も流行していた。再販された海援隊の「贈る言葉」もそうだった。ただ、そうした流行の音楽を聴きつつも、ロックバンドも好んで聴いていた。例えば、レベッカやBARBEE BOYS、BOOWYなどだ。当時は小5や小6だった。

 とにかく音楽に飢えていた。良いと思った音楽は、友達→テレビの音声を録音→中古→新品という流れで入手していた。中学に入ってからは他人と差を付けたくて、洋楽にも手を出した。それこそ中古店でジャケ買いをした。結果、新たなジャンルとの出会いもあったし、外れもあった。

 現代はサブスク時代と言われている。手軽に音楽を入手できる点も含めて便利だ。IT技術も進歩して、機械が私好みの曲を薦めてくる。それはそれで良いのだが、似たようなものばっかで、自身の領域から出ない。それでは見識を広めることができない。

 今では、それも改善されているのだろうが、やはり、アナログ時代を経験している身としては、アナログあるいはデジタルのいずれかに突出するのではなく、バランス良く使う方が良いと思うのである。

 まったくもってオジサンの戯言だが、ひと手間、ふた手間かかったほうが覚えているという話もあるように、これとは向き合いたいという音楽に関しては、アナログ的な手法でも触れてもらいたいのだ。その一つが今ではCDなのかもしれないし、アナログレコードかもしれない。多感な時こそ、それが必要な気がする。

 と言いつつ、子供がいる私の場合、すぐにCDがダメになってしまうので、データは便利だなとつくづく思っているのだが…。【木村陽仁】