ガールズバンド・GIRLFRIEND。彼女たちは現在、メジャー1stアルバム『CHOCOLATE』を引っさげた全国対バンツアーの真っただ中だ。平均年齢17歳という若さだが、演奏力はそれを感じさせず、堂々としたパフォーマンスを見せている。MusicVoiceではこれまで、インタビューやライブレポートを通じて彼女たちの魅力に迫ってきたが、今回は対バンツアーのリハーサルに潜入。本番の出来を左右する開演前の彼女たちを追い、音楽にかける姿勢などを確かめた。【取材・撮影=村上順一】

リハは真剣そのもの

リハ

 『CHOCOLATE』のリリースを2月21日に控えた1月26日、香川・TOONICEで幕を開けた対バンツアー『GIRLFRIEND% JAPAN TOUR 2018 ~CHOCOLATE~』は2月2日に関東圏に突入した。MusicVoiceが取材したのは2月2日の埼玉・ 西川口Heartsでの公演をリハーサルから密着した。

 メンバーは午後2時過ぎ、西川口Heartsに現場入り。その後、自らがステージに機材をセッティングした。音響をチェックするスタッフも同行しているが、そこは最終チェックのみといった様子。リハではSAKIKAが歌をアカペラでチェックしたり、各々のサウンドをスタッフとともに詰めていく。関係者の話によれば、最近は個人それぞれの声にあったマイクを使用していることもあり、今までとは声の乗り方に変化があるという。

 ステージに上がってみると、SAKIKA、NAGISA、MINA3人の足下には機材(エフェクター)はそれほど多くはなく非常にシンプル。アンプのサウンドを重視した音作りで、過度なエフェクトで色付けするのではなく、楽器本来の音を聴かせてくれるセッティングだ。そして、ドラマー・MIREIの靴は地下足袋を彷彿とさせるスニーカー。機能性を追求した結果なのだろう。ドラマーはシューズにもこだわり、プロドラマーが自身の靴をプロデュースして販売しているケースもあるほどだ。

 この日に披露する新曲「JUMP」や「ミライリスト」などをチェック。中音(演者側のスピーカー)のバランスチェックに余念がない。というのも、ここでバランスを上手く詰められないと、本番のパフォーマンスに大きく影響する。本番でストレスなく演奏するためにリハはサウンドの細部まで詰めていく。このリハの音を聴いていると、11月23日におこなわれたデビュー1周年記念ライブ『GIRLFRIEND% ~1st BIRTHDAY SPECIAL~』の時よりもさらに演奏が洗練された印象。本番への期待が高まった。

団欒

 配信ゲーム『テイルズ オブ ザ レイズ ミラージュ プリズン』の主題歌に起用されている「ミライリスト」は、ゲームの世界観に合わせ、ピアノやストリングスなどバンドサウンド以外の音も使用。ライブではストリングスなどの音量バランスをCDで聴けるバランスとは大きく変えているとサウンドを統括するスタッフは話す。音源よりもバンド感を強く押し出したミックスになっているという。リハは何度か演奏し微調整を繰り返して全て終了。エフェクターやケーブルなど機材の片付けも自身でおこなう。メジャーバンドとはいえ、同世代のバンドと何ら変わらない姿がそこにはあった。

 リハ終了後はロビーで団欒。楽しそうにメンバーのネイルを見て会話する姿に、4人の仲の良さが垣間見れた。リハの時は真剣な眼差しで音と向き合う4人とは違った表情を見せた。この時間は一般的な高校生となんら変わりはないという印象だった。

演奏力アップの秘密

特典のチェキにサイン

 その後も、休憩時間ではなく、21日発売のニューアルバムの予約特典用のチェキ一つひとつに丁寧にサインをしていくメンバー。慣れた手つきで書き込んでいくその様子を見て、話を聞いてみた。メンバーによっては過去に漢字で名前を書いていた時代もあったという。現在のサインのデザインにNAGISA(Gt)は学校の先生と一緒に考え、MINA(Ba)は自分が飼っているネコにちなんで今のデザインになったようだ。

 昨年は70〜80本近いステージをこなしたGIRLFRIEND。関係者の話から回数を重ねるごとに一日一日クオリティは上がっていっているという。楽器毎の個人レッスンは過去に3カ月ほどやったのみで、あとは個人練習とライブでの実経験で演奏力を高めているようで、毎日続けていくということが成長に繋がる、継続は力なりを感じた瞬間だった。

 「ミライリスト」のような演奏が難しい楽曲にあえて挑戦することに加えて、更にそれをライブで披露して実経験を積んでいくことは重要だ。10時間の個人練習よりも30分の本番の方が成長はできるとは昔からよく聞く話だ。このことからツアーという本番が続く最良のシチュエーションによって、3月24日の渋谷CLUB QUATTROワンマンではさらに洗練されているはずだ。

 開演時刻になりライブがスタートすると、客席には、対バン相手の演奏をしっかりとチェックするメンバーの姿があった。こういった勤勉な姿勢がレベルアップへと導くのだろう。

そして、GIRLFRIENDのステージがメジャー1stシングル「Hide&Seek」でスタート。「吠えろ」や「キセキラッシュ」などライブ定番ナンバーに加え、リハでも演奏していた躍動感あふれるリズムがライブならではの臨場感を作り出す「JUMP」や突き抜ける歌が高揚感を与える「ミライリスト」もセットリストに組み込み、最新のGIRLFRIENDを見せていた。

SAKIKA

 実はこの日のライブには課題が残ったという。しかし、その悔しさをバネにこの2日後におこなわれた神奈川・横浜BAYSIS公演では、埼玉の問題点を修復しライブも熱狂的な空間を作り上げていた。

 前回の公演の反省点を教訓とし、少しずつだが成長し続けるGIRLFRIEND。3月24日に開催される自身最大規模となるワンマンライブ『GIRLFRIEND% JAPAN TOUR 2018 ~CHOCOLATE the FINAL~』へ向けて邁進中の4人。2月21日に公開されたインタビューでは「ライブとともに成長できる」と話していたメンバー。

 18カ所にも及ぶジャンルレスな対バンツアーを経て、ワンマンでは「バンド感というものをより強く見せられたら…」と語るメンバー。近づいて来た渋谷CLUB QUATTRO公演ではどのような進化した姿を見せるのか、期待しつつその日を待ちたい。