TBS系ドラマ『リバース』主題歌「Destiny」のヒットが記憶に新しい、オーストラリア出身の歌手・シェネル(Che'Nelle)。日本では「ストーリー」「Happiness」など数多くのヒット曲で知られるが、一昨年までの2年間、日本を離れ米国で音楽活動に打ち込んでいた。その時に確立したワールドサウンドとJ-POPを掛け合わせたハイブリッド作品が先の「Destiny」だった。そして、それをさらに進化させたのがオールタイムベスト『10th Anniversary ALL TIME BEST』に収録された新曲で、映画『今夜、ロマンス劇場で』主題歌「奇跡」だ。これまでの道のりを振り返り今、彼女は何を思うのか。そしての次の目標は? 昨年末にジャパンツアーを終えた彼女に話を聞いた。【取材=木村陽仁/撮影=片山拓】

変化を楽しむ

――4年ぶりのジャパンツアーの川崎公演では、クラシックホールということもあって趣の異なる演出がなされていました。観覧者も年配の方が多くて、幅広い層から支持を集めているという印象を受けました。

 その通りですよね。ステージからは客席は暗くてなかなか見えないものだけど、数分だけ明るくなるときがあって、その時に見渡すと確かに幅広い層のお客さんがいるなって思いました。お客さんの盛り上がりや熱気も凄くて。普段は少しおとなしいイメージがあるから、ああやって盛り上がってくれたのは凄く嬉しかったですね。

――拍手はもちろん、手拍子や歓声が大きく上がっていましたからね。それだけ、シェネルさんの歌やパフォーマンス、バックサウンドが良かったということの表れですね。そのステージで披露された「Destiny」はドラムに引っ張られてまた違うテイストになっていましたし、「ベイビーアイラブユー」はリズムがレゲエっぽくて面白かったなと。ライブで心掛けていることはありますか?

 そうね。一つ目は、変化をつけることかな。何か違う事をやるのが好きだから。二つ目は、お客さんが見ていて面白いことをやりたかった。三つ目がライブバンドをロスから連れてきたこと。みんな凄く才能のあるミュージシャンばかりで、あのライブが盛り上がったというのは彼らの演奏があったということも一つの要因であると思う。みんなプロで、私の音楽、曲を理解してくれている。曲のエッセンス、本質的なものを引き出してくれたと思っています。でもやっぱり普通にやるのって面白くないからね(笑)。

――前回のインタビューでは、アルバム『Destiny』は日本と海外の音楽の良さを詰め込んだ“ハイブリッド”と話されていて、ライブもそういうところがあるのかなとも感じました。

 もともと、やる曲もそういった要素を持った曲だから、ライブでも自然とそういった形になったと思います。

――関係者席に座っていたから冷静に装っていましたが、私も「ワーッ!」とやりたかったなと(笑)。

 やればよかったのに(笑)。

シェネル

シェネル(撮影=片山拓)

――今度はプライベートで見に行きますよ(笑)。

 そこが日本っぽいですよね、周りを気にしちゃうのが(笑)。やっぱりコンサートは夢中になるものだから、自分が何をやろうと、目立つ人が何しようと、浮いてしまうことはないと思う。だから周りを気にしないでやってくれたらいいのに(笑)。周りの人もそう思っていたかもしれないから、一人がやったらみんなもっと動いたかもしれないわね。今度はぜひ(笑)。

――それでもシェネルさんの歌やバックバンドのリズムが良かったので、勝手に手や足がリズムを刻んでいました。それに感化されたのか、両隣りの方もやっていましたから(笑)。

 ありがとう(笑)。どんどん広めてください!

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