<記者コラム:オトゴト>
 乃木坂46の生田絵梨花が25日に、東京・豊洲PITでMTVの主催するアンプラグドイベント『MTV Unplugged:Erika Ikuta from Nogizaka46』に出演。その取材の際、最後に生田が歌った曲「ダンケシェーン」に、ふと気を取られた瞬間があった。

 実はこの曲、筆者にとって以前から違和感を禁じ得ない楽曲だった。気になるのは、なんといってもそのキーワード「ダンケシェーン」である。「ダンケシェーン」とは当然ドイツ語で「ありがとう」の意味。そのこと自体は何の問題もない。しかし、どうもこの響きがあまりピンとこない。

 こういう言い方をしてしまうと偏見だと思われたり、失礼に感じられる方もいるかもしれないが…もともと質実剛健的なイメージのあるドイツ語で、しかも言葉の頭に濁音で“ダ”とアクセントの入る言葉から入るのである。そうは思わない人もおられるかもしれないが、清楚な少女、女性というイメージのある乃木坂46の楽曲に入れるタイトルとしては、ちょっと異質ではないかと感じていた。

 「フランス語なら“メルシー”、スペイン語なら“グラシアス”、イタリア語なら“グラッチェ”、ロシア語は“スパシーボ”、韓国語なら“カムサハムニダ”…まあ近いニュアンスもあるかもしれないが、もうちょっと選べる言葉も他にたくさんあるだろうに…」そんな指摘を頭の中でいろいろと並べていて、はたと気が付いた。

 私は、乃木坂46の楽曲を全て網羅しているわけではないのだが、以前、乃木坂46のライブを観覧した際、自分の頭に一番強く残っていた曲が、この「ダンケシェーン」だった。その微妙な違和感が、逆に曲のイメージを鮮烈に頭に残す。制作側の意図とどこまで合っているかはわからないが、それを感じた瞬間、なぜか敗北感とともに“すげえな”と感服せずにはいられなかった。

 とまあ、今回はこんな感じ、そして私の2017年の“オトゴト”は、これにて終了。思えば一年、私の粗末な文章にお付き合いいただき、ありがとうございましたと言いたい。来年もよろしくお願いいたします、ありがとうございます、ダンケシェ…おっと危ない…。【桂 伸也】