<記者コラム:オトゴト>
 第68回NHK紅白歌合戦の出場歌手・曲順が発表された。それぞれの歌手が年に一度の晴れ舞台で何を歌うか、というと大きく分けて「代表曲」と「新曲」とに別れる。

 出場回数2桁超えのベテラン勢、大御所もそれぞれのチョイスがあって面白い。郷ひろみは代表曲のひとつである「2億4千万の瞳」の“GO! GO! バブルリミックス”というアレンジだという。一体どんなバブリーなステージが繰り広げられるのか、想像がつくようでつかない。

 石川さゆりは“鉄板”ともとれる代表曲「津軽海峡・冬景色」で紅白を彩る。福山雅治は今月リリースしたての新曲「トモエ学園」だ。そんな中、結成30年というベテランでありながら今年初出場となるエレファントカシマシが何を披露するのか、ファンならずとも注目を集めたのではないだろうか。

 エレファントカシマシの地元でもある北区赤羽では、彼らの晴れ舞台を祝うムードが漂っていた。駅西側の赤羽文化センターからは「祝・第68回NHK紅白歌合戦出場決定」という大きな赤い垂れ幕が広げられ、北口東側の「一番街」こと赤羽一番街商店街の入り口のゲートにも同様の幕が飾られている。街をあげての“エレカシお祝いムード”でほっこり活気づいていた。

 一番街の門をくぐると、地元感が漂う飲み屋さんがたくさん並んでいる。いくつかある横丁に足を踏み入れると、そこでは新宿ゴールデン街ばりの密集度のお店の数々から、ファンタスティックな光景・雰囲気・呑兵衛気分が十分に味わえる。

 大晦日、満を持して紅白に出場するエレファントカシマシが披露するのは、代表曲「今宵の月のように」。その日の夜の赤羽では、TVを通してリアルタイムで「今宵の月のように」がきっと街中で流れるだろう。

今宵の月のように/エレファントカシマシ

 <くだらねえとつぶやいて 醒めたつらして歩く いつの日か輝くだろう あふれる熱い涙>。1997年にそう歌ったエレカシは、もちろん今、輝いている。大晦日には、ファンのからのあふれる熱い涙を誘うだろう。

 エレカシの地元・赤羽の大晦日の夜の街は、宮本浩次が振り下ろすギターのGのコードから始まる「今宵の月のように」の大合唱で、新年を迎えるのだろうか。紅白歌合戦開催の夜に輝く“今宵の月”は、熱く、素敵な、特別なものとなるだろう。【平吉賢治】

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