デビュー15周年イヤーの5人組ロックバンド・FLOWが12月21日に、東京・日本青年館で単独ライブ『FLOW THE CARNIVAL 2017 〜アニメ縛り〜』を開催した。数々のアニメ主題歌を担当して来たFLOWだからこそできる、バンド史上初となるアニメ縛りのセットリストで「GO!!!」など、バンドインストを含む全22曲を披露。アニメのセリフなど音楽とアニメの垣根を越えた演出を随所に挟みながら、オーディエンスを魅了。3月にコンプリートアルバム『FLOW THE BEST ~アニメ縛り~』の発売と来年4月から『FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」』の全国ツアー開催を発表した。【取材=村上順一】

このライブは挑戦でもある

(撮影=柴田恵理)

 開演を待つBGMには、アニメ『北斗の拳2』主題歌であるTOM☆CATの「TOUGH BOY」など、ここでも“アニメ縛り”ならではの様々なアニソンが流れ続ける。ライブへの期待感が高まるなか、声優でロックユニットGRANRODEOのボーカルとしても活躍する盟友、谷山紀章の影アナウンスが会場に響く。会場がざわつくなか、ユーモアを交えた谷山のアナウンスで会場は高揚感が高まっていくのが伝わって来た。

 そして、BGMのボリュームがクレッシェンドし、アニメ『NARUTO-ナルト-』のナルトが「頼むぜ!FLOW!」とエールを送り、アニメ『デュラララ!!×2 結』のOPテーマ「Steppin’out」でライブの幕は開けた。序盤からアクセル全開のパフォーマンスで、様子見など一切なしの盛り上がり。客席はタオル回しや振り上げるペンライトで埋め尽くされた。「WORD OF THE VOICE」や「Hey!!!」など息もつかせぬ畳み掛けるFLOW。

 KEIGO(Vo)は「今日やる曲はFLOWの歴史そのものです。このライブは挑戦でもあります。みんなとだったら今までにないライブが絶対にできる! オレらにしかできないライブをやってやろうぜ!」と熱く投げかけ、『交響詩篇エウレカセブン』のレントンとエウレカのセリフから「DAYS」へ突入。ゲーム『エウレカセブン TR1:NEW WAVE』主題歌の「Realize」ではKOHSHI(Vo)もギターを手に取りバンドサウンドに厚みを与え、さらにエネルギッシュな空間に。「ブレイブルー」ではタイトルのごとく、青いライティングでステージは染まり、蒼天のように突き抜けるツインボーカルにオーディエンスも扇情。

 谷山紀章の影アナウンス収録についての裏話や、FLOWがアニメ『サムライフラメンコ』で初めてエキストラの声優として参加した時の話などで盛り上がり、同アニメ主人公の羽佐間正義がFLOWのMCに介入する形で「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」を披露。パーティーロックパフォーマンスユニットPCFの3人が登場し、ヲタ芸と呼ばれるアグレッシブなダンスでFLOWを後押し。続いて「CHA-LA HEAD-CHA-LA 」、「HERO ~希望の歌~」とホールはさらにヒートアップした。

 ここでTAKE(Gt)、GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)の3人よるインストナンバーを披露。TVアニメ『HEROMAN』のSound Trackより『INVATION』をバンドでカバーした。TAKEのハードエッジなギターに、ドライブしたGOT’Sのラウドなベース、タイトなロックグルーヴが体を揺さぶったIWASAKIのドラムでホールを席巻し、『HEROMAN』エンディングテーマの「CALLING」へ紡いだ。

俺たちにしかできないことをやっていきます!

(撮影=柴田恵理)

 ここで『コードギアス 反逆のルルーシュ』のC.C.とルルーシュのセリフから「COLORS」に突入。ステージには5本の幕が天井からゆっくり登場し『コードギアス』の世界観を感じさせる趣。そして、壮大なストリングスからラウドなバンドサウンドへの流れが高揚感を高める「BURN」では、ステージも真紅に染まり闘争本能を掻き立てていく。さらに『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』のスレイとミクリオのセリフから、「風ノ唄」へ。オーディエンスの熱いシンガロングは一体感をさらに高め、ステージ上をスモークが覆い、雲の上のような雰囲気のなか「INNOSENSE」を届けた。

 KOHSHIは楽曲「GO!!!」がダンスミュージックイベント『ULTRA JAPAN 2017』で流れ、会場が盛り上がったらしいという話を聞いて、「EDMのフェスだから全然ジャンルは違うんだけど、単純に嬉しかった。それと同時に確信したことがあります。垣根を越えて新しいものを生む、クロスオーバーしていく時代なのかなと感じています。この『アニメ縛り』は俺たちなりのクロスオーバーとして、表現させてもらっています」と想いを語り、「誰に何を言われたって構わない、自分の心の声に従って胸を張って突き進んでいこう」というテーマのナンバー「光追いかけて」を披露。

 ここでアニメ『NARUTO-ナルト-』のナルト、サスケ、サクラ、シカマルの会話から「Re:member」に突入。オーディエンスのシンガロングは、さらに大きく力強くなっていくのを感じさせた。この後も、夏の爽快さを全開の「SUMMER FREAK」で体を弾ませホールを震わせ、KOHSHIがスポットライトを浴びながらの歌唱でスタートする「Sign」へ。ラストのサビでは再び雄大なシンガロングが響き、感情を揺さぶりかける。

 「みんなでやるライブが大好きだ。全部出し切れ!」とKEIGOの言葉から、代表曲の一つである「GO!!!」へ流れ込んだ。ステージ前方から勢いよくスモークが噴出するなか、メンバーもアグレッシブにステージを楽しそうに動き回る。途中、KEIGOの合図で客席でウェーブを起こし、ライブならではの一体感。「GO!!!」のタイトルを体現するようなパフォーマンスで、ボルテージは最高潮まで高まった。

 「アニメ、音楽最高〜!」とKEIGOの雄叫びで未来への期待感で高まるなか、『FLOW THE CARNIVAL 2017 〜アニメ縛り〜』の幕は閉じた。エンドロールのVTRの最後に、3月にコンプリートアルバム『FLOW THE BEST ~アニメ縛り~』の発売と来年4月に『FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」』の全国ツアー開催を発表。大歓声が巻き起こった。

 アニメと音楽の親和性が高まっていくのが感じられたライブは、日本の文化をさらに象徴するものになっていた。オーディエンスの笑顔と盛り上がりがそれを物語っていたし、ロックとアニメという双方の高いエネルギーに満ちた、コラボレーションはきっと未来を明るく照らすはずだ。

セットリスト

#01『Steppin' out』 TVアニメ『デュラララ!!×2結』オープニングテーマ
#02『WORD OF THE VOICE』 TVアニメ『ペルソナ~トリニティソウル~』オープニングテーマ
#03『Hey!!!』 TVアニメ『べるぜバブ』オープニングテーマ
#04『DAYS』TVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』オープニングテーマ
#05『Realize』 ゲーム『エウレカセブン TR1:NEW WAVE』主題歌
#06『ブレイブルー』 TVアニメ『エウレカセブンAO』オープニングテーマ
#07『愛愛愛に撃たれてバイバイバイ』 TVアニメ『サムライフラメンコ』オープニングテーマ
#08『CHA-LA HEAD-CHA-LA』映画『ドラゴンボールZ 神と神』主題歌
#09『HERO~希望の歌~』 映画『ドラゴンボールZ 神と神』劇中歌
#10『INVATION -BAND Inst-』TVアニメ『HEROMAN』Sound Trackより
#11『CALLING』TVアニメ『HEROMAN』エンディングテーマ
#12『COLORS』 TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』オープニングテーマ
#13『WORLD END』 TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』オープニングテーマ
#14『BURN』 ゲーム『テイルズ オブ ベルセリア』テーマソング
#15『風ノ唄』 TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第1期オープニング主題歌
#16『INNOSENSE』 TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第2期エンディング主題歌
#17『光追いかけて』 ライブ・スぺクタクル「NARUTO-ナルト-」公演イメージソング
#18『Re:member』 TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ
#19『SUMMER FREAK』 TVアニメ『NARUTO -ナルト- 少年篇』オープニングテーマ
#20『虹の空』TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』エンディングテーマ 
#21『Sign』 TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』オープニングテーマ
#22『GO!!!』TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ