3ピースバンドのWEAVERがメジャーデビュー記念日となる10月21日に、東京・Zepp Diver Cityで全国ツアー『WEAVER 13th TOUR 2017「A/W TOUR~You and I will find Another World~」』の初日公演をおこなった。9月にリリースされたEP『A/W』を引っさげ、東京・Zepp Diver Cityを皮切りに、11月12日の福岡・DRUM Be-1まで、全国7カ所を回るというもの。ツアーを重ねるごとに進化していくWEAVERサウンドで、「Another World」や未発表の新曲などアンコール含め全19曲を披露。この8年間の歴史を感じさせるセットリストと、初日ならではの緊張感と期待感が感じられたステージで、オーディエンスを魅了した。【取材=村上順一】

デビューシングル「白朝夢」で幕開け

(撮影=浜野 カズシ)

 会場は満員御礼。この日はデビュー8周年とツアー初日公演の期待感で満ちていた。開演時刻になりゆっくりと暗転していくと、SEが流れるなか3人が登場。スポットライトを浴び、華麗に鍵盤を奏でる杉本雄治(Piano & Vocal)、デビューシングル「白朝夢」でスタート。この楽曲からの始まりは久しぶりと話す杉本。続いても「トキドキセカイ」と1stアルバムから選曲。キャリアで培って来た演奏は、3ピースの可能性をさらに広がりを感じさせ、8周年記念日に相応しい幕開けだった。

 MCでは河邉徹(Drum & Chorus)が、新しいWEAVERを魅せると意気込みを話し、杉本がバンド結成から現在までを振り返りながら、オーディエンスに感謝を告げた。続いて、コンテンポラリーでアーバンなサウンドで聴かせる「66番目の汽車に乗って」や、間奏での3人による楽器のクロストークともいうべきハイレベルなセッションを見せた「つよがりバンビ」、そして、マイナーキーでシリアスな雰囲気を持つナンバー「管制塔」など幅広い音楽性、ピアノロックバンドとしてのアイデンティティを放ちながら、ドラマチックに展開。

 アップナンバーが続いたところで、場面を一転させバラードセクションへ。2011年リリースのアルバム『ジュビレーション』から「『あ』『い』をあつめて」を届けた。しっとりと丁寧に演奏、そして、情感を込め優しく歌い上げていく杉本。そして、最新E.P.『A/W』から披露されたのは「Photographs」。壮大なストリングスが印象的なナンバーで、情景が鮮明に映し出されるようなサウンドで、オーディエンスを扇情させていく。バラードもまたWEAVERの音楽性の高さを垣間見れる貴重な瞬間。

常に更新していかなければいけない

(撮影=浜野 カズシ)

 杉本は「ここからは新しいエレクトロなサウンドでぶち上がっていきたい!」と投げかけ、チャレンジが多く施されたエレクトロセクションに突入。9月にリリースされた『A/W』から「Another World」を披露。高揚感を煽る河邉のビートに、そこに乗る奥野翔太(Bass & Chorus)のグルーヴィーなベース、杉本の心地よいアナログシンセサウンド、そして、シルキーなボーカルはWEAVERにしか出せない、オリジナリティ溢れるEDMサウンドで魅了していく。

 「ここからノンストップで行きます」と『A/W』に収録された「心の中まで (Jazztronik Remix)」を披露。4つ打ちのビートに奥野のスラップ奏法がアクセントを際出たせていた。そして、杉本も定位置から離れハンドマイクでオーディエンスを煽った「KOKO」や、「クローン」と昨年リリースしたアルバム『Night Rainbow』からのナンバーと、今年5月にリリースしたEP『S/S』から「Shake! Shake!」と、体を揺らさずにはいられないダンサブルなナンバーで、ハイボルテージな空間を作り出していく。

 そして、80’sを感じさせるサウンドが、新鮮さとノスタルジックな感覚の両方を味あわせてくれる「S.O.S.」。ノリだけではないアンサンブルの心地よさもハイレベル。そして、「常に更新していかなければいけない」と決意を語り、自分たちの可能性を、存分に引き出したと言っても過言ではないナンバー「だから僕は僕を手放す」を披露。過去と現在のWEAVERを見事にサウンドに落とし込み、ドラマチックなストーリー性を、さらに新たな次元へ持っていくことに成功させたナンバーで本編を終了した。

 WEAVERコールに、再びTシャツに着替えたメンバーがステージに登場。「初日が東京で良かった」と今日の盛り上がりを見て、しみじみと話す3人。杉本は「この8年間で音楽性で迷うこともあった。でも、僕がやりたい曲は2人がやりたい曲で、みなさんが幸せになってくれる曲なんです」と、迷いはもう微塵もないと言った様子。そして、未発表の新曲を初披露することに。さらに、今日集まったオーディエンスの声を収録し、音源に使用する可能性もあることを話した。

 タイトルもまだ決まっていない新曲は、軽快なリズムも相まって温かいポップナンバー。オーディエンスとのシンガロングパートでは<Love the life You're in days of your future to come♪>と、ポジティブな歌詞に心癒されていく。そして、アンコールラストは「Shine」。ステージ後方には蒼天のようなブルー。ミラーボールも太陽のように光り輝き、ここから始まるツアーへの門出を祝福しているようだった。フロアもキラキラとした笑顔に包まれるなか、9年目に突入した初日公演の幕は閉じた。

セットリスト

01.白朝夢
02.トキドキセカイ
03.66番目の汽車に乗って
04.Shall we dance
05.つよがりバンビ
06.管制塔
07.夢じゃないこの世界
08.『あ』『い』をあつめて
09.Photographs
10.Another World
11.心の中まで(Jazztronik Remix)
12.さよならと言わないで
13.KOKO
14.クローン
15. Shake! Shake!
16.S.O.S.
17.だから僕は僕を手放す

ENCORE

EN1.新曲
EN2.Shine