高橋一生の表情には人を惹きつける魅力がある

 俳優の高橋一生(36)が、映画の完成披露試写会でみせた対応が、俳優として高い評価を得ている理由の一端であることをうかがわせた。近年はCMでブルースハープを吹く姿もみせており、どこまで引き出しがあるのか、そのセンスの底深さには驚かされてしまう。

 先月、都内でおこなわれた、映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』の完成披露試写会。映画に出演した高橋一生も登壇した。

 クールな表情を見せながらも、時に同じく登壇した者たちの言葉尻から冗談っぽい話に結び付け、会場に笑いを誘っていた。しかしその自身のトークに結び付ける反応の早さに、尋常ではないセンスを感じさせた。

 この日、高橋がそんな一面を見せた場面は二つ。一つ目は同じく登壇していた阿部純子が、緊張のあまり言い損じた言葉を、阿部の次に回ってきた高橋の挨拶ですかさず突っ込んできた所。

 二つ目は「自身の最も輝いている時間は?」と映画のテーマに沿った無茶振り系な質問を、司会から投げかけられた際に、同じく登壇していた満島真之介が「今だ」という回答を、そのまま自分の回答としても発言したもの。

 しかも後者では、この日報道陣のフラッシュ撮影があまりにも多く炊かれていたので、司会が遠慮を促していた場面があり、それをいきなりこのコメントを拾って「今、輝いていると思いますよ。だってこうやって舞台の上に登壇させていただいて、さらに『フラッシュがきついから、焚かないでくれ』とか、僕はそんなこと初めて聞いたし」などと、さらっとつなげて返している。

『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』完成披露試写会に出席した桜井ユキと高橋一生ら。ピースサインも

 司会者が報道陣に対しお願を投げた際、メディアの数人は少し憮然とした表情をしていたが、この高橋の一言でかなり和んだ様子も見られた。単に覚えていた言葉をつなげるだけでなく、場をわきまえた上で言葉をしっかり選んでの発言と見られる。

 高橋の反応が素早く見えたのは、高橋が少しテンション低めにしゃべっていたことも、そう見せた要因だったかもしれない。しかし他の登壇者が舞台挨拶という場で緊張したひと時に、投げかけられた質問に、自分の中で閉じた世界で答えを考えていたのに対し、高橋は他の登壇者とは少し空気の違いのようなものも感じられた。

 こういった部分には、高橋が近年俳優として高い評価を得られている理由の一端であるようにも見える。

 最近では、CMで俳優・ミュージシャンの浜野謙太、および東京スカパラダイスオーケストラのメンバーとともにCMでブルースハープにてセッションをおこなう映像が披露され、話題となった高橋だが、ひょっとしてあの姿も自身のセンスを最大に発揮して、いとも簡単にこなしてしまったのではないか? などと考えると、どこまで引き出しがあるのか、そのセンスの底深さには驚かされてしまう。【取材・撮影=桂 伸也】