東名阪ツアー最終公演で魔法のような音楽を届けたTWEEDEES(撮影=柴田恵理)

 ベーシストの沖井礼二と歌手で女優の清浦夏実によるポップユニット、TWEEDEESが8日、渋谷TSUTAYA O-Westで東名阪ツアー『ショウほど素敵な商売はない〜「a la mode」TOUR2017』の最終公演をおこなった。このツアーは6月にリリースしたミニアルバム『a la mode』を引っ提げたもの。転調多めで凝ったユニークな楽曲群がポップに楽しくパフォーマンスされる様子は、まさに音楽的な魔法の様だった。新作を音源通りではなく、この日のメンバーで作り上げていく様子でオーディエンスを魅了。この日の模様をレポートする。※「a la mode」頭文字の「a」は正しくはアクサン・グラーヴアクセント符号付き

新たに音源を作り上げていくような演奏

TWEEDEES(撮影=柴田恵理)

 SEが流れ、会場の天井に設置されたミラーボールが回ると、TWEEDEESが入場。ボーカル・清浦とベース・沖井に続いて、本日のサポートミュージシャンのキーボード坂和也、ドラムス・GENが登場した。清浦はスカートの両端を両手でつまんで、可愛くお辞儀。

 TWEEDEESのライブが始まった。第一投は「PHILLIP」。音源を再現するというよりもこの4人によるサウンドで新たに音源を作り上げていく様だった。細かい決め所もしっかり合わさって進んでいく。旗を振りながら歌う清浦がキュート。

 続いての「a la mode」は元気よく漕ぎ出した。沖井はベースを弾きながら、ドラムや鍵盤に近付いてコミュニケーションをとっていく。さらに速度を上げた「STRIKERS」へ繋ぎ、疾走していった。沖井はベースらしからぬ和音弾きも見せるアグレッシブさを見せた。

 MCでは沖井が清浦にMCの長さを注意されながら、軽妙な雰囲気。清浦は「泣いても笑ってもツアー最終日ということで、楽しんで参りましょう」とオーディエンスに呼び掛けた。

清浦夏実(撮影=柴田恵理)

 MC後は演奏もさることながら、転調を乗りこなす清浦が見事だった「未来のゆくえ」、ダイナミックなイントロから目まぐるしい展開で圧倒した「電離層の彼方へ」、オルガンの音から始まる楽しげな「Birthday Song」とリレーしていく。オーディエンスは手を叩き、踊るなどそれぞれ楽しんでいた。

 そのままポップな「Boop Boop Bee Doop!」に流れていく。手を小さく振りながら歌う清浦が可愛らしい。続いて、沖井がアップライトベースに持ち換えて演奏したのは「悪い大人のワルツ」。清浦のトイピアノの音色も雰囲気を出す。さらに、この編成のまま「ブリキの思い出」も披露。柔らかいサウンドで空気を柔和に変えた。

飽きさせない魔法のような音楽

TWEEDEESのライブの模様(撮影=柴田恵理)

 ここで、さらに沖井がギターに換装。夏の終わりをイメージしているという「友達の歌」へ。音の質感をさらに変化させ、オーディエンスを飽きさせない。沖井の動き回るベースがないと、全然違うグループの様だ。

 その沖井は「僕の嫌いな夏が去り、秋が来ました。お気付きの通り、僕のベレー帽もウールになりました」とまた饒舌なMCを始める。そして「3枚目のアルバムを作ろうかなと思っています」と清浦が話すと期待の拍手が起こった。

 そして、清浦が「ところで皆さんプリンはお好きですか?」と呼び掛けると、観客も反応。もちろん演奏されるのは、アニメ『おじゃる丸』の主題歌のカバー「プリン賛歌」だ。歌詞やメロディの可愛さと楽曲のクールさが並行し、沖井のエレキベースも復帰。

 その勢いのまま「君は素敵」へ。ドラムが鋭く、まくし立てながら進む。後半は会場全体で旗を振りながら、リフレインを歌い上げていった。間を置かずに、コール&レスポンスを挟んでから投下したのは「Baby,Baby」。これまでのツアーの積み重ねが見える、一体感のあるパフォーマンスだった。

沖井礼二(撮影=柴田恵理)

 セットリスト最後は、「ムーンライト・フラッパー」。うっとりするような鍵盤と清浦だけで演奏がスタートする。紫の照明とミラーボールが楽曲を引き立てる。終盤、清浦はトレードマークとも言える真っ赤なマイクをスタンドから引き抜き、<君とキスしたい>というリリックを何度も吹き込んでいく。ドキドキさせられながら演奏が収束していった。

 その後アンコールに応じるTWEEDEES。まずは「Crosstown Traffic」から。米国の伝説的ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスを思わせるメロディをなぞりながら、ファンキーに聴かせた。そして、この夜の締め括りは「Rock'n Roll is DEAD?」。クラップも交えながら楽しげに演奏。オーディエンスも体を揺らす。沖井もノリノリでステージ縁から身を乗り出して演奏し、最後は「渋谷!」と叫んでエンディングへ。フロアからは大きな歓声が送られた。【取材=小池直也】

セットリスト

01.PHILLIP
02.a la mode
03.STRIKERS
04.未来のゆくえ
05.電離層の彼方へ
06.Birthday Song
07.Boop Boop Bee Doop!
08.悪い大人のワルツ
09.ブリキの思い出
10.友達の歌
11.プリン賛歌
12.君は素敵
13.Baby, Baby
14.ムーンライト・フラッパー
Encore
15.Crosstown Traffic
16.Rock'n Roll is DEAD?

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