新たな魅力と多面性を持った21ndシングルについて語る9nine

 4人組パフォーマンスガールズユニットの9nineが16日に、ニューシングル「SunSunSunrise/ゆるとぴあ」をリリース。2005年に結成、昨年7月からは佐武宇綺、村田寛奈、吉井香奈恵、西脇彩華の4人で活動している。これまでに21枚のシングルと5枚のアルバムなどをリリース。2014年には、初の日本武道館公演も成功させている。今作の1曲「SunSunSunrise」は、メンバーが声優として本人役で出演中のNHK総合テレビアニメ『THE REFLECTION -ザ・リフレクション-』エンディングテーマで、トレヴァー・ホーンのプロデュースということもあって早くから話題に。彼女達自身は「80年代のノスタルジックなものではなく、今の時代にフィットしたサウンド」と話している。新たな魅力を発揮する4人が本作にかけた思いとは?

世界に通用するニューシングル

佐武宇綺

――「SunSunSunrise」は、80年代にフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドやアート・オブ・ノイズなどを手掛けた、名プロデューサーのトレヴァー・ホーンのプロデュースによる楽曲。トレヴァーが手掛けたいろんな曲の音やテイストが、散りばめられていますね。

佐武宇綺 80年代当時をご存じの方は、懐かしさを感じていただけると思いますし、9nineのファンには「こういう9nineもありだ」と、新鮮に思ってもらえる曲になっています。

 もともと長濱博史監督が、アニメ『THE REFLECTION -ザ・リフレクション-』の構想を立ち上げ、私たちにエンディングテーマを歌って欲しいとお声をかけてくださってから約2年。その曲をトレヴァー・ホーンさんが作って下さると決まり、それが今こうして形になったのが、とても感動的で嬉しいです!

村田寛奈 最初は英語の歌詞で、完全に洋楽の曲でした。そのメロディに作詞・作曲家の津波幸平さんが、日本語詞を付けてくださって。ファンのみんなからも「日本語で歌っているのに、英語の曲みたい」とコメントをいただいて。私たちが日本語で歌っていても、洋楽に聴こえるようなパワーや魅力があるんだなって思いました。

吉井香奈恵 ビートは完全に洋楽のクラブチューンという感じなので、リズムの取り方が一般的なJ-POPとは違って。最初は難しくて、レコーディングはいつもよりも時間がかかりました。あとコーラスが多くて、三声でずっとハモっているので、コーラスまで聴いてもらえたら嬉しいです。

西脇彩華 トレヴァーさんらしさがありながら、でも決して80年代のノスタルジックなものではなく、今の時代にフィットしたサウンドになっています。それに、トレヴァーさんのオケに私たちが日本語で歌ったものを送って聴いてもらったら、すごく気に入ってくださって。その上で新たに音を追加してくださった部分もあって。そうやってコラボレーション出来たことは、本当に光栄なことです!

――歌詞は、イマドキの女の子っぽいものになっていますね。

吉井香奈恵 アニメ『ザ・リフレクション』には、私たちがキャラクターになって出演していて。それが女子高生なので、歌詞に「放課後」や「既読」など出て来て、設定に合った歌詞になっています。

西脇彩華 津波さんが長濱監督と意見交換をして、私たちからも意見を聞いたりしながら、こういう等身大のものになりました。

――歌詞の最後のほうに<最高のステージへと Go!>というフレーズもあって。

吉井香奈恵 そこは、すごく共感します。気持ちが入ります。

佐武宇綺 私たちは、ファンをもっと増やして、もっと大きなステージを目指して、活動範囲を広げられるように頑張りたいと、まだ見えない先を目指して頑張っています。アニメの彼女たちは、世界をどうやって救おうか? と、自分たちに何が出来るのかを考えていて、お互いに悩み奮闘しています。歌詞が、アニメの世界の彼女たちと現実世界の私たちとを繋いでくれて、まるで自分たちのことのように歌うことが出来ますね。

――ミュージックビデオには、ブルーのドレスの大人で踊るクールなシーンと、浴衣のシーンもあって。

佐武宇綺 アニメのタイトルにある「リフレクション」は、投影とか反射という意味で。ブルーのドレスで踊るシーンでは、床に反射している姿をよく見ると浴衣姿が映っているという趣向で、二面性を表現しています。

村田寛奈 浴衣のシーンに扇風機が出てくるのもポイントです。風の威力がすごくて、コンタクトがはずれそうでした(笑)。あと扇風機の風で髪のなびき方が変わるので、けっこう重要だったんです。

――ダンスシーンも大変だったとか。

西脇彩華 振付は、2011年のシングル「SHINING☆STAR」の時の振付師Ruuさんが、付けてくださって。「SHINING☆STAR」は、今もライブで人気の私たちにとって大切な曲です。当時も難しくてすごく苦戦しました。

 それから7年の間に先生は世界大会で優勝して、よりすごい方になっていて。私たちも7年前から成長した姿をお見せしたいと思ったのですが…、振付の難しさも世界レベルになっていて。あえなく撃沈してしまいました。

吉井香奈恵 手の動きが複雑で難しそうに見えるのですが、意外と足が難しくて絡まるんです。私は、足がこんがらがって、自分で自分の足を蹴ってしまって(笑)。

 世界チャンピオンの振付師のRuuさん、80年代の音楽シーンを牽引した世界的なヒットメーカーのトレヴァーさん。このお二方のお力を借りて、私たちも世界に羽ばたけるようにと思って。曲も振り付けも世界に通用するものになっています!

いろいろな方向性が詰まったバラエティに富んだ1枚

村田寛奈

――両A面のもう1曲「ゆるとぴあ」は、EDMサウンドの盆踊りみたいな曲で、楽しいものになっていますね。

佐武宇綺 トレヴァーさんが作った「SunSunSunrise」は洋楽のテイストなので、こちらは和を意識して。洋と和の両面を聴いてもらおうという試みです。こちらはDE DE MOUSEさんに作っていただきました。

吉井香奈恵  DE DEさんが作って下さった曲に、自分たちの声をどう音として乗せるかというところから、DE DEさんと一緒に話し合ってレコーディングしました。歌い上げるよりちょっと機械っぽくと言うか、歌が音としてリズムに乗るように意識して、わざと言葉を刻んで発していて。ボーカルにはエフェクトもかかっているので、余計に音と溶け込んだものになっていると思います。

 あと、合いの手が多いので、歌を聴かせるというよりも、ファンのみなさんと「一緒に歌って踊りましょう!」みたいな感じで、ライブで盛り上がりそうですね。

――<Yoisho(よいしょ)>とか<Hai(はい)>など、かけ声が入りますよね。

村田寛奈 そこは、みんなでブースに入って録りました。

佐武宇綺 「しちゃっちゃえっさ」とか、造語っぽい言葉も出てくるので、歌っていても楽しい曲です。

――「ゆるとぴあ」というタイトルも、「ゆるい」と「ユートピア」の造語で。でも、ゆるさも9nineの魅力の一つみたいな。

佐武宇綺 ライブのトークはゆるいですけど、パフォーマンスはバキバキ踊って。ギャップ萌え狙いです(笑)。

吉井香奈恵 基本、全員がゆるいです。ゆるい方向性が違うけど。でも全員ゆるいので、引っ張ってくれる人がいなくて。スイッチを入れなきゃ行けないときは、それぞれでスイッチを入れないといけないという。

――そのゆるい感じから、スイッチを入れるときはどうやるんですか?

村田寛奈 発声の時の呼吸法があって。それをやると、体の中から熱くなって、気が引き締まるんです。体を温めておくみたいな。すごく汗をかくので、それを1時間ぐらい前にやって。それで、メイクして衣装に着替えてという。

佐武宇綺 私は、栄養剤を飲みます。

西脇彩華 おじさんか(笑)!

――そしてカップリング曲「ケセラセラヴ」は、ポップですごくかわいい曲ですね。

佐武宇綺 王道のJ-POPという感じ。きっと9nineファンは、みんな好きだと思いますね。

吉井香奈恵 1曲目と2曲目が、洋と和なので、3曲目は9nineらしくしようと。でも、歌詞に英語が多くて、口が回らなくて意外と苦戦しました。

西脇彩華 他の曲は、サビはユニゾンで歌うのですが、この曲は、サビをソロで歌い繋いでいます。こういうのは今までやってなかったので、新しい試みになりました。本来の私たちの流れの中で、新しさを感じてもらえると思います。

佐武宇綺 ポイントは、サビの歌詞が四季になっているところです。<桜のハート>と出て来るところは、春繋がりで3月生まれの私が歌っていて。次の<セレブなビーチ>は夏で…、メンバーに夏生まれはいないのですが、かんちゃん(吉井香奈恵)が見た目からして夏じゃないですか(笑)。

吉井香奈恵 生まれ順もうっきー(佐武宇綺)の次だし。

西脇彩華 その次ぎの、<紅葉のチーク>は、9月生まれの私。

村田寛奈 最後に私が12月生まれなので、<ゲレンデ>と出てくる冬っぽいところを歌っています。

佐武宇綺 メンバーで話し合って、誰がどこを歌うか決めました。

村田寛奈 今までも、歌い分けを考える時は参加していて。声質とか、その言葉とキャラクターが合うかという部分で考えて。<〜かな>という歌詞だったら、かんちゃんが香奈恵だから、かんちゃんが良いとか、そういう遊びもありますし。

吉井香奈恵 でも今回は、いろいろな方向性が詰まった、バラエティに富んだ盛りだくさんの1枚になりました!

自分たちの想いだけでは続けられない

吉井香奈恵

――8月26日には『9nine Summer Live 2017 Excelsior!!』を開催。「Excelsior!!」は、アニメ『THE REFLECTION -ザ・リフレクション-』の原作者の一人で、アメコミ界の重鎮=スタン・リーの決めゼリフだとか。

西脇彩華 「さらなる高みへ!」という意味です。スタン・リーさんが、90代であんなにも元気に最前線で活躍されていて、世界中に夢と希望を与えていることに感銘を受けました。私たち自身、このアニメに関わるようになって、諦めずに続けることの大切さをすごく感じるようになったところだったので、自分たちをもう一度奮い立たせる言葉として、スタン・リーさんの言葉の力をお借りしたいと思って。

――9nineもスタン・リーのように90代までアイドルを?

吉井香奈恵 9nineだけに(笑)?

村田寛奈 90歳で再び中野サンプラザでみたいな(笑)。

――佐武さんと西脇さんは、結成当時からのメンバーなので、長く続けることの意味を、身をもって感じているわけですよね。

西脇彩華 はい。自分たちの想いだけでは、絶対に続けられないことも分かっていて。何度も諦めそうになった瞬間がありましたし、長く続けるにも、自分たちの音楽性やビジュアルなどいろんなことが作用するわけで、続けたいという想いだけでは決して続けられるものではなくて。

佐武宇綺 だからこそ続けて来られたことに対して、ありがたみや恵まれているんだということが身にしみています。そういう話は、みんなでもよくしています。

――あと最近は、TV TOKYO『浅草ベビ9』が毎週日曜に放送中。体力勝負の放送回は、西脇さんの運動神経がヤバかったです。

佐武宇綺 あのドリブル見ました? ヤバイですよね?

西脇彩華 人生で初めてドリブルしたんですよ(笑)。

村田寛奈 でも、学校の体育でバスケとかやらなかった?

西脇彩華 うちの学校は、すぐ試合で。バレーボールをやった時、サーブが一度も当たらなくて、試合がいっこうに進まなかったことがあって。それ以来、「西脇にボールを触らせるな!」って(笑)。だから球技の時は、「いいよ〜」「もう一本!」って、ガヤ専門でした。

佐武宇綺 ちゃあぽんの魅力が、全開だった放送回です。

吉井香奈恵 運動音痴が魅力なのか?

西脇彩華 でも、常識テストの回は、1位でした。私、文系なので。

――文系なんですね。

西脇彩華

西脇彩華 文系です!

――収録は、浅草でやっているのですか?

村田寛奈 浅草の区民会館とか公会堂みたいなところで撮っていて。でも、画面からは一切浅草っぽさが感じられないという(笑)。

――でも、浅草に詳しくなったのでは?

佐武宇綺 そうですね。もう5カ月通っているので!

西脇彩華 お店もいろいろ行きました。この間は、みんなでカマンベールもんじゃを食べに行ったし。

吉井香奈恵 だいぶ地図が頭に入って、花やしきの場所とか、ドンキはどっちにあるとか。

村田寛奈 昨日、浴衣を着てロケをしていたら、外国からの観光客の方に、すごく写真を撮られました。「ゆるとぴあ」が『浅草ベビ9』のテーマ曲になっていることからも分かる通り、毎日がお祭りのようですごく楽しい街なので、ぜひ「ゆるとぴあ」を聴いて、浅草に遊びに来て下さい。

【取材=榑林史章】

 ◆9nineとは? 2005年に結成、昨年7月から現在の佐武宇綺、村田寛奈、吉井香奈恵、西脇彩華の4人で活動。これまでに21枚のシングルと5枚のアルバムなどをリリース。ドラマ『リーガルハイ』オープニングテーマ「Re:」、アニメ『電波教師』エンディングテーマ「MY ONLY ONE」などタイアップを多数手掛け、2014年には初の日本武道館公演をおこなっている。それぞれ声優、女優、ラジオパーソナリティなど多彩に活動している。

作品情報

9nine
ニューシングル「SunSunSunrise/ゆるとぴあ」
8月16日リリース

■初回生産限定盤(CD+DVD)1389円(税抜)SECL-2185 ~ SECL-2186
■通常盤(CD)1204円(税抜)SECL-2187
■期間生産限定盤(アニメ盤)(CD+DVD)1389円(税抜)SECL-2188 ~ SECL-2189

▽CD収録内容
1. SunSunSunrise
2. ゆるとぴあ
3. ケセラセラヴ
4. SunSunSunrise (Instrumental)
5. ゆるとぴあ (Instrumental)
6. ケセアセラヴ (Instrumental)
※アニメ盤は、「SunSunSunrise (Instrumental)」の代わりに「SunSunSunrise (アニメ「ザ・リフレクション」ver.)」を収録。

▽DVD収録内容
初回生産限定盤
SunSunSunrise MV

アニメ盤
SunSunSunrise (アニメ「ザ・リフレクション」インサートver.)
SunSunSunrise (アニメ「ザ・リフレクション」ノンクレジットエンディング映像)

ライブ情報

▽9nine Summer Live 2017 Excelsior!!
8月26日 東京・中野サンプラザ

▽@JAM EXPO 2017
8月27日 神奈川・横浜アリーナ