9mm Parabellum Bullet(撮影=橋本 塁[SOUND SHOOTER])

 ロックバンドの9mm Parabellum Bulletが2日に、東京・昭和女子大学人見記念講堂で9mm MOBILE会員限定公演『9mm Parabellum Bullet “TOUR OF BABEL Ⅱ”』をおこなった。菅原卓郎(Vo、Gt)は「目や耳や舌を満足させるべく今日のセットリストを組みました」と話し、最新曲「サクリファイス」や石毛 輝(the telephones / lovefilm)をゲストに招き「Monkey Discooooooo」など本編22曲を披露。アンコールではライブ活動休止中の滝 善充(Gt)も登場し、2曲を4人で演奏するなどファンを歓喜させた。

石毛 輝(the telephones / lovefilm)がゲスト登場

ダンサーも参加して躍動感を演出(撮影=西槇太一)

 オーケストラの演奏にも対応できる天井の高いホール。ステージは赤地のカーペットに黒を差し色、そこに白地でバンドネームが入っている。ステージ上は本ツアーの流れを組む、後方にサポートギターHEREの武田将幸(Gt)とfolcaの為川裕也(Gt)の2人、前方右手にかみじょうちひろ(Dr)のドラムセットが設置された、変則スタイルのステージ。

 照明が暗転すると、SEが響き渡りメンバーがステージに登場。菅原のギターから「サクリファイス」に突入、かと思いきや「ゴメン!」と謝り、仕切り直すというライブならではのハプニングも。そして、曲尺90秒間という衝撃「インフェルノ」で畳みかけるという、本日のライブのセットリストに期待感が高まっていくナンバーで展開。「The Revolutionary」、「Story of Glory」と闘争心を掻き立てるようなナンバーでオーディエンスを扇情させていく。

 MCでは菅原が「今日は何かが起こると思っていたら俺でした」とオープニングのハプニングについて触れ、「目や耳や舌を満足させるべくセットリストを組みました」と、MOBILE会員限定というだけにコアなセットリストになりそうな予感を漂わせ、5枚目のアルバム『Dawning』から「The Lightning」を届けた。間奏での弦楽器隊4人が集合してのパフォーマンスは高揚感を煽り立てる。

 「昔の曲と『BABEL』を混ぜて演奏していると、5人で演奏する意味がわかると思います。昔の曲もパワーアップするよね。この5人でのまだ発見していない魅力があると思うのでジッと見ていてください」と菅原の言葉から6枚目のアルバム『Waltz on Life Line』収録の「Lost!!」へ。ダンサー香取直登と入手杏奈、更に“Lost!!ガールズ”と名付けられたダンサー7人の計9人で、楽曲をさらに盛り上げていく。「光の雨が降る夜に」続き、中村和彦(Ba)がアップライトベースにチェンジし、ジャジーな雰囲気とロックテイストが組み込まれた「キャンドルの灯を」でスムーズなグルーヴチェンジなどハイレベルな演奏で楽しませ、ギターが3人いる利点を生かし多彩なバッキングでも聴かせる。

会場の様子(撮影=西槇太一)

 石毛 輝(the telephones / lovefilm)をゲストに招き、「I.C.R.A」、「Supernova」と9mmのナンバーを披露。石毛は「テンポを50落として、5年振りに本気で練習した」と9mmの楽曲の難しさを語った。そして、the telephonesのナンバーから「Monkey Discooooooo」を9mmのメンバーと共にオリジナルバージョンで演奏。石毛はギターソロで、ブリッジしながら弾くというアクロバティックなパフォーマンス。その演奏にオーディエンスもヒートアップ。菅原は石毛が去った後も「輝の余韻がハンパない」と声を漏らすほどのインパクトを与えた。

 「カモメ」では再びダンサーの入手杏奈が登場し、その流れるような振り付けによって楽曲の世界観を際立たせる。MCではアルバム『BABEL』制作に不安があったことを話し、しっかりと届けることが出来て良かったと菅原。さらに10月からツアー「9mm Parabellum Bullet TOUR 2016“太陽が欲しいだけ”」の中止となった京都磔磔を含む6公演と、新たにZepp Tokyo公演を含めた全7公演『BABEL on Life Line』をおこなうことも発表。

アンコールで滝が2曲演奏

9mm Parabellum Bullet(撮影=西槇太一)

 後半戦に突入し「ハートに火をつけて」では、菅原もハンドマイクで感情を叩きつけ、メンバー紹介をおこなった。サポートメンバーの武田、為川、各々の個性をぶつけたスリリングなソロを披露し、中村はベースで和音を奏でアタッキーな奏法を組み込み、かみじょうはスティックを華麗に回しながら視覚でも楽しませた。ここで菅原に行くかと思いきや、石毛を呼び込み、早いパッセージでテクニカルなリードでオーディエンスを沸かせ、最後に菅原のソロから楽曲に戻るという離れ業。人気曲「Talking Machine」から「Punishment」と盛り上がり必至のナンバーで本編を終了した。

 アンコールを求める手拍子に応え、再びメンバーがステージに登場。そこにはライブ活動を休止中の滝 善充(Gt)の姿。大歓声が会場に響き渡った。イントロでの滝の華麗なライトハンド奏法に目を奪われた「ロング・グッドバイ」でアンコールはスタート。縦横無尽に暴れまくる滝。5人の時とはまた違った衝動が会場中に満ちていく。

 さらにもう一曲「新しい光」では4人による全身全霊の演奏をオーディエンスに浴びせ、ボルテージが最高潮のまま、『“TOUR OF BABEL II”』の幕を閉じた。オーディエンスの中には滝の演奏する姿に涙するものも見られた。6月の「TOUR OF BABEL」の時とはセットリストが異なることにより、『BABEL』に収録された楽曲たちのカラーもまた違った趣を見せていたことが印象に残ったステージであった。

(取材=村上順一)

セットリスト

01.サクリファイス
02.インフェルノ
03.The Revolutionary
04.Story of Glory
05.The Lightning
06.火の鳥
07.眠り姫
08.Lost!!
09.光の雨が降る夜に
10.キャンドルの灯を
11.バベルのこどもたち
12.I.C.R.A
13.Supernova
14.Monkey Discooooooo(the telephones)
15.ホワイトアウト
16.それから
17.カモメ
18.ガラスの街のアリス
19.Everyone is fighting on this stage of lonely
20.ハートに火をつけて
21.Talking Machine
22.Punishment