財産になった名曲カバー

243(右)と吉崎綾

 243は過去に、カバーを通じて「その歌っている方の良いところは“お借りする”というところもあります。そこを上手くブレンドして、これから<自分なりの声>を見つけたいと思います」とも語っていた。

 「良いところは真似していった方が良い。歌い手の人は<自分の形>があって、それに<楽器をはめる人>と<楽曲に染まってくれる人>という2つのタイプがあるんですよ。243の場合は染まってくれるんです。<自分はこうでなければいけない>というのを持ち過ぎると、逆に歌が楽しくなくなるかもしれませんし」

 そんな243もこのプロジェクトが始まった当初から成長を遂げているという。その要因とはどのようなものなのか。

 「それは80年代の名曲を歌えたことです。歌って肌で感じることによって本物を味わっていますから。80年代の曲を20曲レコーディングするという企画はなかなかないと思うんです。名曲たちに本気で触れたということは243にとって財産だと思います。僕らも昔、ビートルズやエルビス・プレスリーなどをカバーしたことは自分達の引き出しになりましたから。カバーやコピーをするということは大切です。例えば兄弟がいて兄がヒット曲を聴いていた環境だった人は、環境が良かったと思うんです。僕も矢沢永吉さんや井上陽水さんの曲なんかを兄と一緒に聴いていた環境でしたしね」

吉崎とのタッグで面白い化学反応

243(右)と吉崎綾(左)、鶴久政治

 243とタッグを組む吉崎綾は、“福岡の奇跡”として人気急上昇の女優。ドラマ・映画化された『咲-Saki-』にも出演した。その吉崎は、243のMV(『SWEET MEMORIES』)に出演していたことがきかっけで、今回、ユニットを組むことになった。吉崎への印象はどういったものだったのか。

 「キャラが面白いし、彼女のMVを観た時に、演技がちゃんとしていたんです。不器用なのに一生懸命やっていて、「何かあるかもしれないな」と思ったんです。この20歳の小さなふたりを組ませたら、きっと面白い化学反応が起きるに違いないと」。

 見立て通り2人の相性は良く、息のあった歌唱や振付は、当時絶大な人気を博したWinkを彷彿とさせている。では、吉崎の歌声はどうだったのか。

 「最初は本当に褒められたものではなかったですよ。吉崎はその域まで達していなかったんですけど、2回目のレコーディングの時からは、243にちょっと近づいた感じですね。吉崎が243の音程を指摘するような場面もあったりと、現場ではおちゃらけていますけど、根は真面目で努力家です。歌も上手くなってきて。上手い人のレベルからしたらまだまだなんですけど。初めは243の比重が大きかったんだけど、今はちゃんと2人で一つの色になるようになってきました」

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