TETSUYA、ソロ15年一貫する美意識とは(撮影・冨田味我)

 L’Arc〜en〜Cielのリーダーで、ベーシストのTETSUYAが14日に、移籍第2弾シングル「愛されんだぁ I Surrender」をリリースした。昨年、ソロ デビュー15周年を迎え、6年ぶりにソロ プロジェクトを再始動させたTETSUYA。前作「Make a Wish」から約9カ月ぶりの新作となる今作は、グラムロックを基調としTETSUYAのキャッチーなメロディが耳に残るナンバーだ。今作も、4月12日に他界したL’Arc~en~Ciel時代から担当しているSterling Soundのトム コインさんがマスタリングを担当。そのマスタリングをTETSUYAは「髪で言ったらトリートメント的な感じの作業」と形容する。今作でこだわったものとは。そして、トム コインさんとのエピソードとは。

グラムロックをイメージした「愛されんだぁ I Surrender」

TETSUYA

――「愛されんだぁ I Surrender」はいつ頃に作られた楽曲ですか?

 去年の12月です。「グラムロックっぽい曲を」というリクエストがあって。それに応える形で今回制作しました。

――TETSUYAさんのルーツにグラムロックはあるのでしょうか?

 ルーツにはあまりないです。ロックは聴いて育っているので、全くないという訳でもないのですが。まあ、知っているというレベルですね。グラムの定義も人それぞれ違って、「グラムって、どの辺のグラム?」と聞いてもはっきりした答えもなかったので、じゃあ僕なりの解釈でいこうと思いました。僕が思うグラムロックのイメージで制作していきました。

――TETSUYAさんの楽曲はAメロ、Bメロ、サビがはっきりしているという印象があります。今作はBメロをコンパクトにしてきたのが面白いと思いました。実はBメロはもっと長かったのではないかな、と感じた部分もありましたが。

 最初にサビができました。それでAメロ、Bメロを作っていったのですが、なかなかしっくりこなくて、作り直して最終的には今の形になりました。色々Aメロ、Bメロを作っては録って、聴いて「しっくりこないな」という感じがあって。

――やっぱりサビから楽曲が出来るということが多いですか?

 半々くらいです。頭から順番に書いていくこともあります。曲ごとに違いますね。

歌詞の表記もこだわる

TETSUYA

TETSUYA

――今作でもTETSUYAさんのベースが聴けます。基本的にベースラインは凄く個性的なものですが、ベースプレイのルーツは?

 僕は特に好きなベーシストはいません。

――ということは完全に独学なのでしょうか?

 高校生の頃にベースのレッスンを受けていたので、独学というわけでもないです。でも、そこで学んできたことで今活きていることはほとんどないですね。

――「愛されんだぁ I Surrender」というタイトルについてですが、“I Surrender”と“愛されんだぁ”という駄洒落っぽい感じで面白いですね。

 サビのメロディが出てきた時に“愛されんだぁ”というフレーズが一緒に出てきたので、これがタイトルだとキャッチーだなと思いました。

――タイトル表記の見た目はかなり重要視される?

 それはこの曲に限らず、全てそうですね。歌詞の表記にしても漢字にするか平仮名にするか、どこでスペースを空けるか改行をするか、全てです。それも含めて作品なので。ジャケットのフォントなどもデザイナーさんが色々と提案してきた中で、何パターンか試して選びます。

――デザインも含め、作品の節々から美意識を感じます。TETSUYAさんはヴィンテージの家具なども集めていますよね。

 そうですね。僕が好きなヴィンテージの家具は3、4人の作家の作品ばかり集めています。世界中にコレクターがいて、その作家のその年代の家具をみんなで奪い合って集めているという感じです。ちょっと分かっていて、センスの良い人はみんなそこに行く、みたいなところがありますね。

――映画などもそういった格式の高いものがお好みですか? 例えばフランス映画とか。

 フランス映画はあまり観ないですね。どちらかというと僕はハリウッド映画のような派手な作品が好きです。