『アフィリア・サーガ ワンマンライブツアー2017 永遠の蒼き愛の女神』の埼玉公演夜の部「魔法のチョコレート伝説」

 アイドルグループのアフィリア・サーガが3月4日、埼玉・HEAVEN'S ROCKさいたま新都心 VJ-3で全国ツアー『アフィリア・サーガ ワンマンライブツアー2017 永遠の蒼き愛の女神』の埼玉公演をおこなった。本ツアーは2月3日の渋谷TSUTAYA O-EASTを皮切りに、3月31日の新宿BLAZEまで全9公演が展開される。5公演目となるこの日は昼・夜と2公演をおこない、昼公演では、事前に発表されていたユカフィンの卒業に加え、コヒメとミクの卒業が追加発表された。6月3日のワンマンライブが3人の卒業公演となる。そのサプライズがあってからの夜公演ではあったが、悲しみという湿っぽさはなく、序盤からアッパーな曲を立て続けに披露するなど、新たな門出を盛り上げた。コヒメも「私はアフィリアが大好きです!」と改めてグループ愛を示し、ファンを喜ばせた。

親の愛は永遠だなと思いました

ライブのもよう

 ゴージャスなオーケストラのSEとともに、メンバーのカオリ、カナ、コヒメ、ナナ、マホ、ミク、モエ、モモコ、ユカフィン、ユミ、10人が登場した。フロアから温かい歓声が送られ、埼玉公演の夜の部がスタート。1曲目は「約束のあの空の果てへ」。いきなり3拍子系のダンスミュージックに、ズシっと会場に響く低音。そのサウンドのなかを、彼女たちは伸び伸びと歌いあげる。10人によるステージギリギリまでを使ったスケールの大きなパフォーマンスだ。

 続く「倍速恋愛時計」もキレのあるダンスで圧倒していく。ファンたちもペンライトや合いの手で応援。モエの曲間の煽りにも心が踊る。その後に挟まれたメンバー紹介では、それぞれのコールをしっかり使い分けてファン達が対応。短いMCでは、ユカフィン、コヒメ、ミクの卒業を惜しみながらも、最後の3カ月を走り抜けようという決意を新たにしていた。

 MC明けでは、ミディアムロックな「Spark In My Heart~世界が終わるとしても〜」、JAM Projectの奥井雅美が作詞提供した、ファンキーな「SURVIVE!!」、キュートで軽やかな「S・M・L☆」、パワフルな4つ打ちの「魔法のチョコレート伝説」と繋いだ。間奏での複雑な振りや、フォーメーションも見事。運動量はかなり多く、メンバーの額には汗が光っていた。

 キラキラした楽曲「マジカル☆エクスプレス☆ジャーニー」ではモモコの誕生日が祝われ、ファンたちがピンクのペンライトで祝福。その光景に本人も驚いていた様子だった。そこからバラード「Bitter Sweet」へ。サビではペンライトが左右に揺れ綺麗な景色が生まれた。先程までとはうって代わり、歌に専念して想いを込めていくメンバー達の姿も印象的だった。

 2回目のMCは「永遠の愛」をテーマに軽妙なトークが展開された。コヒメが親に卒業を報告したエピソードを披露。「抱き締めてもらったし、親の愛は永遠だなと思いました」としみじみ話した。

私はアフィリアが大好きです!

ライブのもよう

 ここからはセレクトコーナー。楽曲ごとにメンバーがピックアップした、少ない編成でのパフォーマンスが披露される。ユカフィン、マホ、ミク、ナナでの「Castaway ~神話が生まれるずっと前から~」と、カナ、ユミ、カオリによる「ハツコイ///ストライプ」は彼女たちらしいロック感が活かされた楽曲。モモコ、モエ、コヒメによる「ジャポネスク×ロマネスク」和風な雰囲気が特徴だった。

 そして、また全員が揃っての「愛のキズナ」。美しいピアノの音色と、それぞれのメンバーによるポエトリーリーディング(語り)で進んでいく壮大な楽曲。マイクを持っている人に合わせて色を変える、ファンたちのペンライトもパフォーマンスに華を添えていた。最後は感動的な合唱でエンディングを迎えた。

 少し落ち着いた雰囲気になってから「この歌に永遠の愛を捧ぐ」。爽やかな疾走感でギアを入れ直していく。そして、ポップなダンスミュージック「セピア」。いつの間にかライブは後半戦だが、スカートをサっとたなびかせるなどダンスの切れは衰えない。間奏での複雑なダンスもビシっと決める。「Never say Never」時、フロアには興奮のあまりジャンプしてアピールするファンの姿もあった。

 今回はアッパーな楽曲が多い印象だったが、続く「Embrace Blade」はミディアムテンポでポップ方向に振り切る。サビで会場全員が跳ねてのクラップは壮観だった。「私はアフィリアが大好きです! ラスト1曲、声を聞かせて」とコヒメが叫び、セットリストの最後は「放課後_ロマンス」。ビートが効いた激しい曲。進行するにつれて楽曲のバイブスが高まり、会場も熱気に包まれた。メンバーがステージを去ると、ファンからは別れを惜しむ声が漏れ、自然発生的にアンコールの声がフロアから挙がっていた。

 ほどなくして、Tシャツに着替えたメンバーたちが再登場。これまでの活動を振り返って感慨に浸りながら、コヒメは「今ではスタジオを借りて練習していますけど、当時は池袋の公園で練習していました」と回想し、そんな原点を思い出すかの様にアンコールの1曲目は、デビューシングルである「ルミナスの泉」。当の彼女たちも手探りで始めという、アフィリア・サーガのこれまでの歴史を、噛み締めているような感じが伝わってくるようだ。

 そして、この日最後は「ヴィーナスと蒼き七つの海」。ダンスも歌も作り込まれている感じで、スタートから積み上げたものへの感慨、そのぶん3人が卒業してしまう寂しさと、そしてこれからへの希望を感じさせた。31日のツアーファイナルまでの残された公演、そして現体制でのあと3カ月。最後まで走り切ってほしい。

(取材=小池直也)