楽器も演奏したさんみゅ~

 5人組アイドルグループ・さんみゅ~が12日、東京・渋谷WWWで結成4周年記念ワンマンライブ『さんみゅ~ LIVE 2017 4th Anniversary 純白・生』をおこなった。“全曲を全て生バンドで”というコンセプトのもと、最後は彼女たち自身が楽器を手に取り「これが愛なんだ」も披露。観客に生演奏との相性の良さを見せ、その魅力を届けた。

さんみゅ~らしさ

 さんみゅ~は西園みすず(21)、木下綾菜(20)、小林弥生(20)、新原聖生(18)、野田真実(20)の5人からなるグループで、2013年にデビュー。80年代に旋風を巻き起こした正統派アイドルの流れを汲む彼女らは、2016年には香坂みゆき、渡辺美奈代、早見優、松本伊代といったレジェンドアイドルとの対バンライブイベント「純白歌合戦」を実施し話題を呼ぶとともに、その自身のスタイルを確固たるものにした。そして今年で結成4周年を迎え、今回のステージを踏むに至った。3月には10枚目のシングル「桜色プロミス/風のミラージュ」をリリース、着実に盤石な活動基盤を築き上げている彼女らの熱狂的なファンがこの日も多く集い、ステージスタート前から会場を温めていた。

息の合ったパフォーマンスを見せたさんみゅ~

 この日は、清々しさを称えたSEから始まった。ステージ前に垂らされた幕の向こうから、ドラムのカウントとともにリズムが鳴り響き始めると、向こうからフロアに向かって強い照明が当てられる。幕の向こうには、5人の女性の影がうっすらと見える。

 そしていよいよオープニング。幕が上がり、ステージには笑顔を見せるさんみゅ~の5人と、彼女らを支えるギター、ベース、ドラム、キーボードの4人のミュージシャンが現れた。“全曲を全て生バンドで”というコンセプトでおこなわれたこの日のステージ。気持ちを前進させるような元気な8ビートを鳴り響かせる「Live a Live! ~愛があれば大丈夫~」がこの日のオープニングを飾った。

 「皆さん! 歌って踊って、楽しんでいきましょう!」新原が叫んだ、その言葉に続いたナンバーは「月夜のI love you」。Aメロにゆったりとしたリズムを置きながら、サビで一気に盛り上がるナンバーだ。80年代のポップスでよく聴かれた8ビートのイントロもあって、さんみゅ~のメロディの一番おいしい部分がより鮮明に会場に響き渡る。

 80年代のアイドルブームに熱狂してきた人にしてみれば懐かしく感じられるものだろう。その一方で、もっと新しい世代を楽しんでいる人には、逆に新鮮に感じられるかもしれない。いずれにせよ、このポイントでさんみゅ~は自身の個性を確立しつつある。

 丁寧に歌われるそのメロディと、真っ白のドレスを宙に舞わせるように可憐な姿を見せるダンス。「熱狂のステージ」と言えば、確かに観衆が熱く歓声を上げ続けるステージ。しかしステージに向いた観衆の表情は「見とれている」という表現がピッタリなほど、彼女らに魅了されている。

 そして、さらに続いたのは、最新シングルにカップリング曲として収録される「VOICE」。この曲を含め、この日のステージはこれまでリリースされたシングルの中に収録されているカップリング曲もたっぷりと披露されており、改めて隠れた名曲をたくさん持つグループであることを思わせる。爽やかなコーラス、ハーモニーから初々しさ、甘酸っぱさすら感じられるバラードと、さんみゅ~らしさがまさにステージからあふれてくる。

楽器を手にとり「さんみゅ~バンド」で演奏

さんみゅ~バンド

 この日は昼・夜の2ステージで開催され、中盤におこなわれたアコースティックセット(ギターがアコースティックに、ドラムがカホン主体のパーカッションに、そしてキーボード音としてピアノという構成)の夜の部では、野田、木下、小林による「春が来て僕たちはまた少し大人になる」、そして西園、新原による、ジッタリンジンやホワイトベリーの演奏で有名な「夏祭り」が披露された。

 歌のメロディがはっきりと聴こえ、歌に込められた情感がより深く感じられる。さらに最新シングル曲「桜色プロミス」からロックっぽいラウドなリズムの「青い季節」そして野田の「まだまだ行くよ!」という掛け声とともに、彼女らのデビュー曲である「くちびるNetwork」へ。激しいリズムの中、一気に会場はヒートアップする。

 ステージも終盤に差し掛かり「まだまだイケますか!? 声は出せますか!?」と小林が観衆を煽り「恋のプラットホーム」からさんみゅ~の様々な表情を称えた曲で一気に駆け抜ける。気持ちを煽っていくような8ビート、それとともにさらに盛り上がるサビ。彼女らが時に真上に振り上げ、そしてある時には大きく振り回す腕に合わせ、観衆もサイリウムを握った腕を引っ込めようとはしなかった。そして「そっと、ぎゅっと、もっと、ずっと」の直前で大きなコールアンドレスポンス。観客の興奮は最高潮に達した。

 そして、この日さんみゅ~のステージを盛り上げたバックバンドのメンバーを紹介、その礼を告げるとバックバンドのメンバーは退場。代わりに木下がベース、野田がドラム、西園、新原がギター、小林がキーボードと、この日の最大の礼を告げるがごとく「さんみゅ~バンド」をステージ上で形成し最後に「これが愛なんだ」を披露。「下手だけど一生懸命練習した」という彼女らは、たどたどしい雰囲気を見せながらも賢明なプレーを見せる。観衆もそんな彼女らと気持ちを合わせ、「がんばれ!」といわんばかりに手拍子で彼女らのプレーを支えた。

5年目の新たなスタートへ

小林弥生と木下綾菜

 やがて興奮のステージは終わりを迎え、深い一礼とともに5人はステージを降りた。しかし、盛大なアンコールがすぐさま巻き起こり、その声に応えて出てきた5人は、このステージを迎えた感想を改めて口にする。「今日という日を楽しみにしていました。皆さんと楽しめて本当にうれしかった」と語った野田。木下は「4周年が皆さんとお祝いできてうれしいです。今があるのはスタッフと温かい皆さんのおかげです」と観衆に礼を述べた。

 新原は「大好きな皆さんと、またこんな景色を見ていくために、また自分が爆弾のようにがんばっていくので、また来てくれますか?」と観衆に呼びかけ、小林は「さんみゅ~最高!」と一言叫んだ。そして西園は「自分がこんなにさんみゅ~を好きになるとは思わなかった。大好きなみんなと過ごせて幸せです。これからも幸せを分かち合いたい」とこれからの躍進を誓った。

 そしてアンコールナンバーとして「風のミラージュ」、続いて西園の「5年目のさんみゅ~もよろしく!」という言葉とともに、その新たな序章を告げるようなラストナンバー「はじまりのメロディ」を披露、この日の感謝を告げるメンバー一同の深い一礼で、ステージは終焉を迎えた。

 この4周年記念ライブは、さんみゅ~の結成から築き上げた軌跡を示したステージでもあった。新たなスタートを切った5年目、そして未来へと、彼女らが今後どのような活躍を見せていくかを、期待したいところだ。(取材=桂伸也)

■セットリスト

01. Live a Live!~愛があれば大丈夫~
02. 月夜のI love you
03. VOICE
04. 純情マーメイド
05. 春が来て僕たちはまた少し大人になる(アコースティックセット)
06. 夏祭り(アコースティックセット)
07. 桜色プロミス
08. 青い季節
09. くちびるNetwork
10. 恋のプラットホーム
11. 恋はパノラマ
12. 大好きだ、何度でも~夢のしっぽ~
13. そっと、ぎゅっと、もっと、ずっと
14. これが愛なんだ
encore
EN1. 風のミラージュ
EN2. はじまりのメロディ

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