同世代の浅川梨奈×廣田あいか×浜辺美波。「咲-Saki-」の共演で互いに感じたこととは

 アイドル界で人気の高いSUPER GiRLSの浅川梨奈(17)と私立恵比寿中学の廣田あいか(17)が12月4日MBSでスタートしたTBS系ドラマ『咲-Saki-』に出演する。主演を務めるのは若手女優では今最も注目を集める浜辺美波(16)。麻雀を主題とした人気漫画の実写化。興味深いのはアイドルの第一線を走る浅川と廣田のドラマ共演、そして女優とアイドルという3人の位置関係だ。この共演で互いをどのように感じたのか。既に撮影を終えた3人に話を聞いた。

注目を集める3人

咲-Saki-

 ドラマ『咲-Saki-』は、2006年から現在まで雑誌『ヤングガンガン』に連載されている、人気漫画作品を原作とした実写化作品。原作は、麻雀を主題とした作品としては異例の大ヒットを記録。9月に実写化が発表された際には、詳細情報は全く解禁されていないにもかかわらずツイッターのトレンド入りを果たすなど、大きな注目を集めている。また、ドラマを2017年1月まで放送後、2月3日(金)からは映画版が上映されることも決定されており、ファンその他にも大きな関心事となっている。

 ドラマの主演を務めるのは、2011年に第7回『「東宝シンデレラ」オーディション』でニュージェネレーション賞に輝き、芸能界入りを果たした女優の浜辺美波。2017年夏に人気小説を原作とした実写化映画『君の膵臓をたべたい』で主演を務めるなど、若手女優としては今大注目の一人でもある。劇中では浜辺の務める主人公・宮永咲とともに、高校の麻雀部の仲間であり、良きライバルの原村和(はらむらのどか)役を浅川、片岡優希役を廣田が担当。3人でドラマのメインキャストを務める。

この仕事がなかったら共演する機会もなかったんじゃないかな?

浜辺美波

――皆さんはドラマのテーマである麻雀はこれまでやったことはありましたか。

浜辺美波 ないですね。これまでやったことなかったので、撮影に入るまで先生について1カ月ほど練習しました。

浅川梨奈 私も。それまではルールも知らなければ、触ったこともありませんでした。麻雀という言葉だけ聞くと難しい印象がありますし。

廣田あいか そうだよね。見た目で難しそうだな、というのが第一印象です。だから作品を読ませていただいて、初めて興味が出て来たという感じでした。大人の世界というイメージもありますし。

――やり始めたことで麻雀のイメージも変わりましたか?

浅川梨奈 変わりました!

廣田あいか 変わりました。それこそ本当にみんなで楽しめるものだって。トランプと同じように楽しめるものなのに、学生からすると「始めにくい」という印象もある。でも実際にやってみるとそれは誤解だと思いました。

廣田あいか

――それぞれの役柄を紹介してください。

浜辺美波 私は主人公の宮永咲役をやらせていただきました。咲ちゃんは家族思いで、最初は麻雀に対して嫌な思いもあったんだけど、麻雀が大好き。それとお父さんやお母さん、お姉ちゃんが大好きな女の子なんです。

浅川梨奈 私がやらせて頂いた原村和ちゃんは、幼少期から麻雀をずっとやっていて心から愛している、麻雀がすごく強い女の子なんです。でも感情をあまり外に出さなくて、一緒の部員にもあまり自分の思いなんかを出さない。ただし麻雀を通してだと、感情を伝えられるというか。劇中のセリフにもあるんですけど「麻雀を通じてなら会話ができる」という風に考えている、すごく芯のある女の子だな、という印象ですね。あと、オッパイが大きな女の子(笑)。

廣田あいか 私の役の片岡優希ちゃんは、簡単に言うと、タコスを食べるとやる気が出て、逆になくなるとやる気がなくなるというキャラクター(笑)。“タコス”力(ぢから)と呼んでいるんですけど、食べると本当に強くなるんです。特にゲームの最初の方。“東場(とんば)”と呼ばれているところでは、ガーっと点を取っていく。でも後の方に結構失速して…(笑)。性格的には同世代の子よりは精神年齢が低い感じだけど、すごく純粋で自分の内に何か熱いものを持っているし、「仲間のためなら」とストレートに思うような気持ちを強く持っているところがあります。胸の内に持っている本当の気持ちが、誰よりも強い女の子だと思います。

――演じたキャラクターの性格に自分との共通点や、逆に大きなギャップを感じたところは?

浅川梨奈 私に関しては、ギャップしかなかったですね(笑)。性格は本当に和ちゃんと正反対。似ても似つかぬというか。だから本当にこのキャストが発表された時は、私のことを知っている人は「大丈夫なの?」と言っていました(笑)。私のキャラクターを知っていますから。そう言われたくらいなので、本当に和ちゃんとは性格が違います。

 でもその中で一つだけ「これは同じだ!」と思ったところがありました。それは「自分の好きなものに対する執着心」。好きなものに対して一直線で、これだけは私、誰にも負けないという思いが強くて、それに対して負けると誰よりも悔しがる。あまり感情は出さないけど「もっと強くなりたい、もう負けたくない、勝ちたい」と。本当に好きなものに対する愛情や情熱は同じだと思ったので、そこからまず自分をつなげていくところから、役作りを始めました。

浅川梨奈

――「一つだけ」と言われましたが、それは大きなポイントのようですね。ちなみに和の好きなものは麻雀ですが、浅川さんの好きなものは?

浅川梨奈 私はアイドル、アニメとかニコニコ動画とか。そんな日本のサブカルチャー的な感じのものです。

――ある意味「クールジャパン」的な?

廣田あいか まさしく、なぁぽん(浅川)はクールジャパンだわ(笑)。

浅川梨奈 でしょ!? 私、完全にクールジャパン!(笑)。いや私って本当に和ちゃんっぽくないんです。でも、演技はすごく頑張りました。

――普段は割と自分の感情がバッ!と表に出るタイプですか?

浅川梨奈 そうですね、すごくストレートな性格なので、思ったことは良いことでも悪いことでもすぐ言っちゃうから、後で「あ、これ言っちゃダメだったんだ」とか(笑)。それが目上の人だろうが何だろうが、思ったことがポンと出ちゃうので、「それ、言っちゃダメだよ」と言われて初めて学習するタイプでして(笑)。サバサバして、男勝りな感じですかね。

――廣田さんはどうでしょうか?例えば役を演じる上で、キャラと向き合った時に感じたことは?

廣田あいか なんだろう?優希ちゃんも特徴的で、二次元だからこその「よくやっていけるな」という性格を感じています。三次元で生きていけるのか?と心配になるくらい能天気(笑)。すごく個性をダイレクトに出している子です。ある意味憧れを抱いていて「この子みたいに生きられたら絶対に楽しいのにな」と素直に思います。だから撮影の時には優希ちゃんのキャラに頼っちゃっている自分もいると思いました。

――ギャップを感じるところもあったのでしょうか?

廣田あいか 言ってしまえば、私の一つの理想形というか。普通に考えると「でもさすがにそれは…」と思うような展開が劇中にはあるんですけど、それを構わずどんどん進んじゃう感じというか。すごくロックな感じもします。

――浜辺さんはいかがでしょうか?

浜辺美波 そうですね…撮影の度に「どこが似ているんだろう」と改めて考える機会が多かったんです。咲ちゃんはアニメや漫画だと不思議ちゃん的な部分がすごく多くて、読ませていただいていた時も、お芝居をやらせていただいた時も「あれ?そんな時に咲ちゃん、何をしているの?」と、不思議で理解できないところがあって、そこは本当に難しかったですね。

――今回はアイドル、グラビアアイドル、女優と皆さんを含め総勢20人という女性が登場する撮影になりましたが、一緒に共演されてみていかがでしたでしょうか?ライバル的に気になる存在もおられるかと思いますが…。

廣田あいか いやいや、みんなキャラクターとしては違うので、みんなライバルという対象じゃなかったと思うくらい。『咲-Saki-』という作品は、そもそも出てくるキャラクターは濃いものが多かったので、今回だからこそ集められた20人だったんじゃないでしょうか。この仕事がなかったら共演する機会もなかったんじゃないか?とも思いました。どの子にもすごく勉強させていただいたというか。

浅川梨奈 確かに。キャラが濃い登場人物がたくさんいる作品だからこそ、女優さんだけでなくいっぱいアイドルも、モデルさんも出させていただけたんだろうなと。やっぱりアイドルって、普段ステージの上でいろんな表現をしていく一方でも、こういうことも重要ですから。

女優さんって身にまとっているオーラが違うなと思いました

浜辺美波

――例えば主人公の咲と、彼女を取り巻く2人のキャラクターという構図がストーリーにはありますが、実際に浜辺さんから見た浅川さん、廣田さんという視点と、浅川さん、廣田さんから見た浜辺さんというのは、どんな感じなのでしょうか?

廣田あいか そうですね…。美波ちゃんは、先程説明していた「つかみどころが難しい」という咲ちゃんとはまた違った感じなんですが、天然なところはあると私は感じています。本人は「違う」と否定していますけど(笑)。その独特なオーラというか、何を考えているんだろう?みたいな。ただそれこそ実は、女優さんっぽいところなのかな、とも思うところでもあります。その空気感というか…。咲ちゃんも内に秘めた強さみたいな能力がある、だから美波ちゃんはそのキャラにピッタリな感じもするんです。「何か持っていそう」という感じがすごくある。

――逆に浜辺さんからするとどうでしょうか?

浜辺美波 そうですね、あいちゃん(廣田)はお芝居もそうだけど、普段から可愛くて…。それで、私がしゃべっていない時でも、あいちゃんがほかの人としゃべっている時とか、ずっと横顔を見ちゃう(笑)。

浅川梨奈 美波ちゃんって、こんな感じで本当に不思議なところがあるよね(笑)。

廣田あいか あ!でもそれ他でも褒められたことがあるんですよ!「横顔を見たい!」って。「前も見て!前も!」と思うんですけど(笑)。

浜辺美波 だって…さっきからしゃべっているのを、やっぱりずっと見ちゃうんです。それくらい引き込む能力があるというか…魅力を持った子だな、と。梨奈ちゃんは一つ歳が上なんですけど、そんなに年齢が近いと思えないくらいに大人。明るくてストレートにものを言うけど、結局、梨奈ちゃんが全部まとめたり、場を盛り上げたりと、全部うまい感じでやってくれるんです、本当に大学生のお姉ちゃんみたいな感じ。

浅川梨奈 お姉ちゃんか。悪くないな(笑)

浅川梨奈

――浅川さんからはいかがでしょうか?

浅川梨奈 美波ちゃんは初めて会った時に、「この子、絶対に人見知りやな」と思って。でもどんどんしゃべることも増えて、距離が近くなって殻が破けると、すごく面白いし明るい子だと思っていました。咲ちゃんも最初はつかみどころのない子だけど、だんだん心を開いてきて、メンバーに対しての接し方や表情が変わっていく。その意味では本当にドラマのままの子だと思うんです。

 それと、美波ちゃんのお勧めポイントがあるのですが(笑)。これは私が驚いたことだけど「こんなに瞳の綺麗な子がいるんだ!?」って。今回初めて撮影したシーンが、最初の出会いのシーンだったんですけど、見つめ合う時に「はっ、これが心の汚れていない子の目なんだ」と思いましたね。もう自分が本当に荒んで見えちゃって(笑)。

廣田あいか 何それ!浄化してもらいなよ(笑)。

浅川梨奈 でも本当に私の悪いところを全部吸い取ってくれる感じがしたんです、空気清浄機みたい(笑)。「こんな子、本当に存在するんだ!?」と思いましたね。透明感もそうだし、それは一番驚きました。

――大絶賛ですね。こう言われると、浜辺さんは顔も見づらいのでは?(笑)

浜辺美波 う~ん、そうですね…いつもだったら横顔をずっと見ているんですけど、今は見られない(笑)

浅川梨奈 かわい~!もうたまらんな(笑)。あいちゃんは、普段から仲が良いというのもあるけど、今回はあいちゃんのポテンシャルを改めて実感しました。こんな声で、隣の楽屋にいても「あ~あ、あいちゃんはまた今日も元気にしゃべっているよ」みたいに(笑)思う。でも実際にはいっぱい考えて生きている姿に、すごく刺激をもらったし、本当にこの子はすごいな!と思いました。うるさいんですけどね(笑)

廣田あいか ありがとうございます!

廣田あいか

――本当に仲のいい関係ですね。先程お話の中で、浜辺さんに対して「女優」という表現が出ました。例えば浅川さん、廣田さんの「アイドル」という立場から見ると、どのような位置づけに見えるのでしょうか?逆に女優という立場からアイドルとは?

浅川梨奈 女優さんというと全く違うポジションの人として、今回はモデルさんやグラビアアイドルとか、いろんな子が出てきますが、正直なところ女優さんってちょっとすごいな、みたいな印象がありました。あまり普段は接点もない人なので、普段の接し方とかどんなものかわからなかったんですけど、実際に会ってみると、身にまとっている覇気というかオーラが違うなと思いました。すごく落ち着いているし。女優さんとしてお仕事をされている人って、すごく考えているし一つ一つの考え方や接し方が自分たちとは違うと思うし、勉強になることもたくさんあったと思います。

――浜辺さんからはいかがでしょうか?お二人のようなアイドルの印象は?

浜辺美波 そうですね。私は歌ったり踊ったりするのを見るのが好きで、アイドルもよく見るんですが、職業的には本当にキラキラしている。本当に夢を与える職業だから、キラキラしすぎて悪いものはない!という感じです。本当に輝いている世界で頑張っている人たち、もちろんこのお二人も輝いているというイメージがありますね。

――憧れたりしますか?

浜辺美波 あります。でも、私にはできないな、と思うんですけど…握手会とかの対応ってプロですよね。私には考えもつかないようなことで、ファンの方に夢を与える対応をされるし。目の前でファンの方に対面するときには、そこでしっかり夢を与えているとか、本当にカッコいいなと思うんです。

浅川梨奈

――これだけお二人と仲良くなられた以上は「この2人となら何とかできるかも?」と思われるようなことは?(笑)

浜辺美波 もしそうなったら、踊れないから私はセンターじゃない(笑)。

廣田あいか ヤバいよそれ~(笑)。

浅川梨奈 いやいや、多分この3人で何かやるとなったとしたら、本当に“イロモノ”と“曲者”なので(笑)。真ん中に清純派の美波ちゃんがいるから、あいちゃんと私は「お前ら、いらない」ってなっちゃう(笑)。例えるなら、(美波ちゃんが)真っ白の穢(けが)れないドレスを着るじゃないですか?そうしたら私たちは真っピンクと真っ黄色みたいな(笑)。

――バランスが難しい?

浅川梨奈 いや「この2人だと」という感じ(笑)。SUPER☆GiRLSだったら(田中)美麗ちゃんとかだったら…。

廣田あいか うちも私以外だったらね(笑)。

浜辺美波 いや、私もキラキラできないと思うし…。

浅川、廣田 いやいやいやいやいやいや!(笑)。

廣田あいか

――2人でハモりましたね。回数までピッタリで(笑)。では最後に、このドラマのアピールポイントを一言ずついただければと思います。

廣田あいか 「女子高生が麻雀で戦う」という、しかも爽やかというか純粋に描かれた友情のストーリーというところに、すごく新鮮味があります。でもだからこそ一方で少しでも麻雀に興味があるという方には、とても入りやすい作品だと思います。だから、麻雀が同世代の子たちにもっと広まってほしい。私たち自身もやってみてそう感じたので、その思いが伝わったらいいなと思います!

浅川梨奈 今回この作品を通して、原作のファンの方にはもちろんなんですけど、原作を知らない方や、単に麻雀を好きな方、知らない方、本当にいろんな方に観ていただきたいし、この作品を通して「麻雀が好き」「麻雀をやりたい」と思ってくれる日本人が増えたらとも思います。そして『咲-Saki-』という作品をもっとたくさんの人に知っていただきたい。ドラマを観て、原作を見るようになっても面白いと思いますし、本当に作品を広められたらいいなと思っています。

浜辺美波 私自身、麻雀のルールを知らないままに漫画の原作を読ませていただいたんですけど、すごくカッコいいシーンはカッコよくて、ワクワクするシーンは本当にワクワクしてきます、作品自体本当に面白いので、ドラマも映画も、もちろん麻雀のルールを知らないでも楽しく観ることができます。原作のファンの方にも、原作に忠実に作っていることもありますので、とても可愛らしくワクワクする作品になっていますし、皆さんに観ていただけたら嬉しいです!

(取材・桂 伸也/撮影・村上順一)

浅川梨奈×廣田あいか×浜辺美波

作品情報

ドラマ『咲-Saki-』

MBS 毎週日深夜24時50分~
TBS 毎週火深夜25時43分~
ドラマ『咲-Saki-』特別編
MBS 2017年1月8日(日)深夜25時05分~
TBS 2017年1月10日(火)深夜25時43分~

映画『咲-Saki-』

2017年2月3日(金)よりTOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー
公式HP:http://www.saki-project.jp/
公式Twitter:@saki_project
©小林 立/SQUARE ENIX・「咲」プロジェクト