「本能寺の変」でブレイクのエグスプロージョン。アルバムリリースは「一つの夢だった」

「本能寺の変」でブレイクのエグスプロージョン。アルバムリリースは「一つの夢だった」

 「まちゃあき」と「おばらよしお」による2人組ダンスユニットのエグスプロージョンが11月30日に、1st album『CD/E』をリリースする。謎の覆面ダンサーである「ひとりでできるもん」とのダンスユニット「EDISON」でも活動。エグスプロージョンはYouTubeで公開の、踊る授業シリーズ「本能寺の変」や「ペリー来航 feat.トレンディエンジェル斎藤」などで知られ、なかでも「本能寺の変」は再生回数5千万回を超え、テレビのバラエティ番組でも多く取り上げられるなど注目を集めた。パフォーマンスだけではなく、楽曲面にも力を入れたという今作。作品に込めた想いやダンサーとしての心境、そして、歴史などの暗記法などについて話を聞いた。

エグスプロージョンというチームの船の舵取りを全部任せます

おばらよしお

おばらよしお

――エグスプロージョンさんを芸人さんだと思っている方も多いと思います。実際はダンサーさんですよね。まちゃあきさんは自身をアナライズするとどんな方なのでしょうか。

まちゃあき きっと僕のイメージがダンサーとリンクしないんですよ。まず、僕は無口じゃないですし、おしゃべり大好きな目立ちたがり屋のオーバーグラウンドが大好きな人間。でもある意味マニアックで。不透明な人間だと思っていただければ(笑)。

おばらよしお でも凄く作品愛があるので、自分が「めっちゃおもろい!」と思ったことはきっちりとことん追求して出す! という部分がありますね。作品的にストイックな人間だと思います。

まちゃあき それいいね! 作品的にストイックな(笑)。

おばらよしお 楽曲でもそうですし、ダンスの作品なんかもそうなんでけど、そういうときも妥協することはないです。特に僕たちが毎年やっているライブツアーにいたっては、細かい演出だったりとか、照明のことも考えて作ったりするので。そういう所はまさにアーティストと言って恥じないんじゃないかなと思います。

まちゃあき オールマイティな男ということでいいですか? 木村拓哉さんを彷彿とさせるようなユーティリティープレイヤー(笑)。

おばらよしお ははは(笑)

――おばらさんは自分自身をどんな方だと思いますか?

おばらよしお リーダーとしての、まちゃあきを片割れで見ていて、僕にはできないなという所はただありますね。何より、よしもとクリエイティブエージェンシーに入ったときに、「全部任せます」と話したので。このエグスプロージョンというチームの船の舵取りを預けるということですね。自分の中でも決めたし、それは本人にも誓った部分であったので。なので、僕はまちゃあきにとって、一番使いやすい最強の歩兵になろうという風には思っています。そういう人間です。

――まちゃあきさんから見て、おばらさんはどんな印象がありますか?

まちゃあき そうですね。今のよしおの言い方だったら、お荷物ですね。

おばらよしお もっとなんかあるでしょー!!(笑)

まちゃあき 本当、悪い意味じゃなくて「ここを耕してくれよ!」と言ったら絶対に耕してくれる人間ですね。

ドラマがあって楽しい分野なんでそれを理解してほしい

まちゃあき

まちゃあき

――お二人は「踊る授業シリーズ」でかなり注目されましたが、なぜ歴史などを融合してパフォーマンスをしていこうと思ったのでしょうか。

まちゃあき まずはですね、僕は歴史が本当に好きで、歴史を伝えたいというのが第一にあったんです。特に女性の方が歴史を苦手だというのがあって、テストなどでも、敬遠されがちなんですけど…。でもこんなに面白くて、ドラマがあって楽しい分野なんで、それを理解してほしいかったというのがまずありました。

――「踊る授業シリーズ」をおこなったうえで、視聴者の方からは何か言葉をもらったりはしましたか?

まちゃあき 「本能寺の変」を好きになった子供たちが、信長を好きになったらしいんです。そして、本当に歴史が大好きになって「点数があがったよ!」という話も聞いたりしました。

――それは嬉しいですね。まちゃあきさんが一番、お好きな時代はありますか?

まちゃあき 僕、織田信長が一番好きなんです。なので、本能寺の変というのは衝撃的な事件でした。信長が携わる戦いは結構好きです。桶狭間とか。

――ちなみに、シミュレーションゲームの「信長の野望」も好きですか?

まちゃあき めちゃくちゃ好きですよ。歴史好きが“ばあー”と広がったのが、「信長の野望」なんです。信長が好きなので、信長をまず選ぶじゃないですか? そうすると、信長の家臣が好きになっていくんです。そしたら、信長と同盟国の家康のことも詳しくなったりしました。上杉謙信、武田信玄などのライバルたちも知りたくなってきて、という感じで広がっていきました。

道筋を描くと覚えやすくなるかもしれない

おばらよしお

おばらよしお

――テスト前に暗記をすることは難しいことだと思いますが、お二人が実践していた暗記方法はありますか。

まちゃあき 暗記は大っ嫌いでしたね(笑)

おばらよしお かじる程度で、やっているというレベルではなかったです。特に高校生の時は。

まちゃあき 僕は丸暗記するタイプなんです。例えば、英語の授業なんかで赤字だけをただただ、覚えちゃうという。でも、実は方法があるにはあるんですよ。超暗記術という、頭とか耳とか口とかからイメージするのがあるんですよ。説明すると、アルファベットがゴロゴロと適当に並んでいるとするじゃないですか? B、X、Zと並んでいるとしたら、頭からBが飛び出るのを想像するんですよ。で、Xが耳から出るのを想像し、最後にZが口から出てくるのをイメージするんです。つまり、頭の形にリンクして覚えると凄く覚えやすいという暗記術ですね。

――面白いですね。おばらさんは暗記する方法はありましたか?

おばらよしお 暗記というものを、がっちりやったのは中学生ぐらいになります。英単語や歴史の年表にしても。でも英単語に関してはほぼ丸暗記に近かったですね。歴史は逆に興味あるところは、そんなに勉強しなかったです。苦手な所こそ、一生懸命に教科書を見ながら「こういう事件なんだ! こういう事件なんだ!」と自分の中に整理しながら覚えるようにしていました。それが、暗記法になりますかね。

――普通に丸暗記する方法が一番いいんでしょうか?

まちゃあき うーん。歴史だったらドラマとして捉えるのは大事かもしれないですね。丸暗記だけだったら単語だけ覚えることになるじゃないですか? でも、このときにお金がなかったからこういう政策をしたとかそういう道筋を描くと、歴史などは覚えやすくなるかもしれないです。それが「本能寺の変」にも集約されていたりするので。

一つの興味を持つきっかけになってくれたら一番良い

まちゃあき

まちゃあき

――11月30日に1st album『CD/E』がリリースされます。今の心境は?

まちゃあき そうですね。やっとだなとは思っていますし、一つの夢だったので嬉しいなとは思っています。ここからこのCDで、もっと僕達のことを知って頂けたら嬉しいなと思います。一つの足跡だと思っていますので、聴いていただきたいです。これを聴いて僕らのライブを感じて欲しいですね。

――ライブを感じて欲しい想いとは?

まちゃあき 僕らの軸が、やっぱりライブなので「生を観に来て欲しい!」というのがずっとテーマなんです。「本能寺の変」だけだと、僕らのことを感じきれないと思うので、CDを聴いてライブ感をイメージしていただきたいです。そうすることによって、より盛り上がれると思うのでそういう作品になってほしいなと思っていますね。

――おばらさんは今の心境はどうでしょうか?

おばらよしお 今回、CDに収録されている曲たちが「本能寺の変」で知った方にとっては、踊る授業シリーズが入っている「ペリー来航」とか、「島原の乱」が入っていると想像ついてくださっていると思うんです。でもそれ以外に、まちゃあきが言った通り、我々のライブツアーで歌っている楽曲もあるので、僕達を知る入り口になってくれたらいいなと思います。「こういう事もやっているんだ!」と、一つ興味を持つきっかけになってくれたら一番いいのかなと。次は歌う姿を観に行こうかなという風に一つ、一つ段階を踏んでいけるように期待しています。

――『CD/E』の中でこだわった部分は?

まちゃあき 曲順です。「踊る授業シリーズ」と、僕らの歌ものをまばらにしているんです。最初は各々まとめようかなとも思ったんですけど、実際に僕らのライブは「踊る授業シリーズ」を固めることもないんですよ。そういう意味でライブを意識して作ったセットリストでもあります。なので、そういう流れとかも楽しんでくれたら嬉しいです。

――20曲を並べるのは大変だったのではないですか。

まちゃあき 大変でしたね。曲の立ち位置とか、「ここじゃもったいねーな」とか、自分なりにあったんですけど、いざ作り上げたら「まあ良いライブが出来たな!」と感覚には自分ではなりました。

――1曲目はすんなり決まったんでしょうか?

まちゃあき そうですね。「CHAMELEON」は1曲目でいこうかな! と思っていましたね。

――そこが軸となり始まった?

まちゃあき そうです。今は、ライブの代表曲に「CHAMELEON」が成長してくれたので、それを思いながら、色んなお客さんの顔を思い浮かべながら作りました。

――楽曲制作では、ダンスの振りは後で付けるのでしょうか?

まちゃあき ダンスは後付けになりますね。ほとんどのダンサーの方がそうだと思います。

――基本的に逆パターンはないのでしょうか。

まちゃあき ないと思います。そもそもダンスをやっている方で、曲を作っている方がまずいないんです。でも、僕は同時に思い浮かぶことはあります。ですけど、このダンスに合わせてというのは今の所まだないです。

――今後はありそうですか?

まちゃあき あるかもしれないですね。ひょっとしたら、こんなダンスしたいならこのBPMかなとか、あるかもしれないです。あと僕、嬉しいことにダンスもできるし曲も作れるし、映像とかのディレクションもできるので、色んな視野から音楽を考えられるのは他の人にはないかもしれないですね。

ボイスメモに欠片たちが結構あるんです

おばらよしお

おばらよしお

――楽曲を生み出すときは、具体的にどんな時ですか?

まちゃあき まあ、日常生活ですかね。僕、スマートフォンのボイスメモに曲の“欠片たち”が結構あるんです。ふとしたときに思いつきます。「踊る授業シリーズ」とかも制作期間は大体、平均して2、3週間。作詞が一番時間かかります。ダンスの振付とかは1時間で終わってしまうので。

――ダンスの振付が1時間というのは早くないですか?

まちゃあき いや、ダンスは簡単ですよ!!

――ダンスを簡単にマスターできる方法はあるのでしょうか?

まちゃあき 「踊れている!!」と思いこむことだと思いますね。

おばらよしお まず、ダンスに対して苦手意識が強すぎるんです。踊ったりとかはみんな子供の頃に運動会でやっているはずなんです。例えば志村けんさんの変なおじさんの振り付けとか。

――やはり考えた方なのでしょうか。

まちゃあき そうです。あと、みなさんどこかで「カッコよくなきゃいけない」と思っている人が多いんです。でも実際、そんなものはないんです。カッコなんか一個のジャンルなんで、カッコ悪くてもダンスですから。

おばらよしお 日本人ってそこが一番頭固いんです。カッコよくやんなきゃダメだし、それが出来ないからダンスが出来ないという風になっているんです。

まちゃあき あと、踊っている人のことを笑ったりもするんですよ。例えば、clubとかで踊っている人のこととか。そういう文化がこびりついているのもあるので、「そうじゃないですよ」ということを発信していかないといけないなと思います。

――ダンス講師もやられていると聞いていますが今の子供たちの飲み込みはいいですか?

おばらよしお そうですね。踊る機会が、昔よりかは多いのかもしれませんね。YouTubeとかも流行っているので、家で踊る子供たちも増えています。遊びの一環としてダンスが増えているのかもしれませんね。

無色透明なタイトルをつけたいなって

まちゃあき

まちゃあき

――本作のタイトル『CD/E』にはどのような想いが込められていますか?

まちゃあき アルバムにテーマをつけたくないと思ったんです。「踊る授業シリーズ」とか、様々なベクトルの曲が入っているので、そこでなんか『イマジネーション』みたいなタイトルだと、なんか全然違うなと(笑)。なので、無色透明なタイトルをつけたいなと思って、エグスプロージョンのEで、CDを出したよという意味です。

――楽曲を制作している段階で印象に残っているエピソードは?

まちゃあき 「POP CORN」は思い入れがあります。僕らダンサーなんですけど、ダンス界はなかなかご飯が食べられなかったりする厳しい世界なんです。辞めていく仲間たちが沢山いて、そういう仲間たちに向けて作った歌なんです。なので、思い入れがありますしリハでもやると泣きそうになったりするんです。想いが詰まりまくった曲ではあります。

――ダンス界はかなり競争社会なんですか?

まちゃあき もちろん、どこも競争社会だとは思うのですが、業界が成り立っていないんです。それを何とか変えようとしてダンサーの地位をあげようと色んな方が頑張っています。なかなか上がらない現状が今でも続いていますが…。そんな世界を変えたいなと僕らも、いろんなやり方をして可能性を示していかなきゃなと。

――おばらさんが楽曲で印象に残っているエピソードは?

おばらよしお 楽曲制作というものは、全てまちゃあきがおこなっているんですけど「今度やる曲できたよ!」と「CHAMELEON」を聴かせてくれたときに、まちゃあきが「これ夢に出てきたんだよ、このメロディが」と教えてくれたんです。それを聞いたときに、「本当にこういう事があるんだ!」と衝撃を受けました。夢に出てきたものをメロディに起こすって、そんな奴本当にいるんだ…って思って。それが強く印象に残っています。

――夢に記憶していることは具体的にメロディだけですか?

まちゃあき 映像と、メロディですね。映像がカッコよかったんですけど、そこに出てきたのが8.6秒バズーカの田中シングルがメラメラしてくる映像だったんです(笑)。それに合わせて音が鳴っていて、夢の中でこれいいなって。自分の中で衝撃が走って、これを形にしようと作りましたね。

ダンサー特有の音の感じ方

エグスプロージョン

エグスプロージョン

――『CD/E』に収録されているナンバーで一番推している楽曲は?

まちゃあき アーティスティックな言い方すると、20曲目の「THEME OF EDISON」ですね。エジソンの曲なんですけど、アルバムの中で唯一のインスト曲なんです。ダンサーである以上、インストで踊ってきた人間なんでそういう音楽の良さも伝わったら嬉しいなとは思っているんです。

おばらよしお 僕も、全く同意ですね。

まちゃあき なんでしょうね。ダンサー特有の音の感じ方もあるんでしょうね。歌ものは歌で感情が乗っているんですけど、インストはメロディと音っていうその言葉として明確に発しないものにメッセージが乗っているじゃないですか? そういう所を感じとってくれたら嬉しいなという気持ちがあります。流さないで、是非聴いてほしいです。

――最後に読者の方にメッセージを。

まちゃあき 『CD/E』というCDを出しますけれど、これは僕らの中の一つの欠片だと思っているので、それを聴いていただいて実際に生でライブを見て頂きたいなと思っています。そこで今まで見たことないライブを用意していますので、みなさんお楽しみに! ぜひ来てください!

おばらよしお 「本能寺の変」の動画を見て、僕らを知ってくださった方も沢山いらっしゃると思うんですけど、「本能寺の変」しか知らないような方に特に手にして頂きたいCDです。「あっ! こんなこともやっているんだ」と、まずは僕らの色んな面を見ていただいて、興味を持って最終的にはライブに来てもらえたらいいなと思っています。

まちゃあき 是非買ってね! こういうのはなかなか言わないですけど(笑)

(取材・橋本美波/撮影・村上順一)

インタビューカット

作品情報

エグスプロージョン「CD/E」

エグスプロージョン「CD/E」

エグスプロージョン『CD/E』
11月30日リリース
Type-A CD+DVD YRCN-95269/3000 円+税
Type-B CD YRCN-95270/2500 円+税

CD 収録曲 ※A・B 共通
01. CHAMELEON
02. 千利休
03. A [ampere]
04. NEO
05. ペリー来航 feat. トレンディエンジェル斎藤
06. オムライス
07. ピンポンダッシュ
08. 熊本城のうた
09. GHOST?
10. 霊歌
11. 島原の乱
12. 関ヶ原の戦い
13. V [volt]
14. BAD SATURDAY
15. SPARK !
16. POP CORN
17. 小野妹子-遣隋使-
18. BOUNCE BOUNCE BOUNCE
19. 本能寺の変
20. THEME OF EDISON

DVD 収録内容 ※Type-A のみ
01. CHAMELEON OPENING MOVIE
02. POP CORN LIVE at AKASAKA BLITZ
03. EDISON FIGHTER
<特典映像>
本能寺の変
ペリー来航 feat.トレンディエンジェル斎藤