角川書店等を傘下に置く出版大手のKADOKAWAと動画配信大手のドワンゴは14日、経営統合することを正式発表した。共同株式移転により完全親会社となる統合持ち株会社「KADOKAWA・DWANGO」を10月1日付で設立する。資本金は200億円。株式移転比率はKADOKAWAが1.168、ドワンゴが1とする。新会社役員では、新会長に現ドワンゴ川上量生会長が、新社長に現KADOKAWA佐藤辰男相談役が就任する予定。以下は発表内容の一部抜粋したもの。

経営統合の背景と経緯

 KADOKAWAは、出版事業、映像事業、版権事業、デジタルコンテンツ事業等を行い、優れたコンテンツ創出力とブランドを活かして、世界で通用するIPの創出と国内外での事業展開の強化を進めてきた。昨年10月には、連結子会社9社を吸収合併し、事業会社としての強固な基盤を確立するとともに、IPを核とした多種多様な領域をカバーするメガコンテンツパブリッシャー、デジタルコンテンツプラットフォーマーとして、新たなサービスに挑んでいる。

 一方のドワンゴは、モバイル端末向けコンテンツ配信サービスやゲームソフトの開発・販売、ライブイベントの運営、そして日本最大級の動画サービスであるniconicoを展開し、その扱うコンテンツの独自性や特異性、ユーザー同士のコミュニケーションから生まれる創作文化の支持を受け、「ネット」と「リアル」が融合する次世代ネットワーク・エンタテインメント分野での事業展開を推し進めてきた。niconicoは、今年3月末現在で登録会員数3936万人、有料のプレミアム会員数223万人を有するプラットフォームに成長しており、変化の激しい業界において、今までにないユニークなサービスの創造に継続的に取り組んでいる。

 近年、LTE等の高速通信網の整備により、外出時も大容量通信を利用できる環境が整備されたことで、スマートフォンやタブレット端末等の急速な普及とともに通信機能を備えたデバイスの進化と多様化が進んでいる。それに伴い、多様なユーザーニーズに応えるための新しいアプリやサービスが次々と登場し、また、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、動画配信サービス、電子書籍等のデジタルコンテンツの利用も拡大している。

 こうした事業環境の下、KADOKAWAとドワンゴは持続的な成長を図るために、KADOKAWAの書籍、コミック、映画、アニメ、情報誌、ゲームなどのエンタテインメント・コンテンツと、ドワンゴのniconicoを始めとした様々なサービス及び高度なネットワーク技術を連携させ、付加価値の高いコンテンツや新規サービスを迅速に提供することを目的として、2010年10月に包括的業務提携を行い、2011年5月には資本提携を行っている。さらに、両社は、互いのリソースを活用し、新しい形の広告サービスを開発するために、昨年3月にドワンゴの子会社であったスマイルエッジを合弁会社化した。

 両社のビジョン、経営方針及び両社を取り巻く環境を総合的に勘案した結果、両社の提携関係をより一層強化することが相互の経営戦略に合致するものであり、さらに両社が経営統合を行って共通の理念と戦略の下でそれぞれの経営資源を有効活用することが、ユーザーを含めたあらゆるステークホルダーの皆様の期待に沿えるものとの認識に至り、KADOKAWAとドワンゴにより統合持株会社を設立し、両社対等の精神において経営統合を行うことを決定した。