<写真>卒業イベントで合唱する一青窈

千葉県浦安市立入船中学校の卒業イベントで合唱する一青窈ら

 歌手の一青窈(37)が4日、千葉県浦安市立入船(いりふね)中学校の卒業イベント『3年生を送る会』にサプライズ出演。先生・保護者とともに新曲『蛍』を合唱した。

 入船中学校は、2014年4月度より近隣に新設中学が開校されることにより、現在の1年・2年生の一部が転校となり、離れ離れになってしまうことが決定している。今年の卒業生は、3年前の東日本大震災がちょうど小学校の卒業式前にあたり、従来通りの正式な卒業式を経験出来ていなかった世代。

 さらに浦安市は液状化現象の被害の影響で長らく校庭やグラウンドが使えないなど、この3年間、卒業生たちが苦労したこともあり、PTAを中心とした保護者や先生“生徒みんなの一生の思い出になるような卒業イベントにしたい”という思いが高まった。そこで、生徒には内緒で、卒業式・卒業イベントの定番ソングとなっている『ハナミズキ』を歌う一青窈にオファーすることを決めた。

 保護者からの熱い依頼を受けた一青窈も、完成したばかりの新曲『蛍』が、“人を励まし、勇気づけるためにつくった曲”であったこと、そして保護者や先生の生徒を思う気持ちに共感し、今回の出演が実現した。

 予定されていたプログラムがすべて終了した後、先生のアナウンスをきっかけに突然『ハナミズキ』のイントロが流れ、幕が上がるとそこには一青窈の姿。突然の出来事に会場は騒然とし、卒業生と在校生からは大きなどよめきと歓声が沸き起こった。

 曲中、一青窈が思わず「泣かないで」とつぶやくほど号泣する生徒の姿がみられた。曲の終盤では、ステージを降りて、会場一周しながら生徒たちとハイタッチで触れ合うサプライズもあった。

 一青窈は「卒業生の方は震災の影響でいろいろな苦労を乗り越えてきたと思います。でもその時に、本当に大切なことは人の温かさなんだなとわかったと思います。それを信じて、この先もいっぱい泣いて笑って歩いていってほしいです」とエールを送った。

 続いて一青窈のアイデアで入船中学校校歌を披露、慣れ親しんだ大切な校歌のサプライズに割れんばかりの大声援が上がり、いつしか大合唱となった。

 3月26日リリースの新曲『蛍』も披露された。発売前の『蛍』は生徒達もはじめて聴く曲。だが、「今日まで頑張った 君から幸せになれ」、そう始まるこの曲のメッセージは、純粋な生徒達の心にしっかりと届いたようで、気がつけば、涙しながらも自然と全員が手を振り、曲に聴き入っていた。

 曲の終盤、最後のサプライズとして、先生・PTA方の有志30名以上が一青窈の歌に引き寄せられるようにステージに上がり、ともに卒業生に向けて大合唱。卒業生、在校生、先生、親。それぞれの大切な人を想う気持ちが、一青窈のサプライズと楽曲に込めたメッセージによって、卒業生達に最高のエールとなって届いた瞬間であった。