<写真>ライブで熱唱するYU-A(2011年10月15日)

単独公演ツアー初日で熱唱するYU-A。。初のフルバンド形式でのツアーにやや緊張した面持ち

<ライブレポート:ESPミュージックアカデミー>
 歌手のYU-A(25)が15日、東京都新宿区高田馬場のESPミュージックアカデミーでワンマンライブツアーの初日を迎えた。初のフルバンド形式でのツアーにやや緊張した面持ち。それでも迫力且つ艶やかな歌声で、バラード主体に新曲「ごめんね、ママ」など全19曲を熱唱、約400人の観客を沸かせた。YU-Aは「バイバイしたくないけどパワーアップしてまた会いましょう」と再会を誓った。

 すごい楽しみにしてたけど、緊張も不安もあった―。この言葉に凝縮されたライブだった。彼女にとって初のフルバンド形式でのツアーライブ。サポートメンバーは、元MR.ORANGEのドラム・かどしゅんたろうさんや、元黒夢のベースHITOKIさんをはじめ、ギター黒田晃年さん、コーラスのルンヒャンさん、キーボードのMAKO-Tさんと、いずれも実力派。豪華布陣に支えられた彼女は、これまでのダンススタイルを取り払い、バラード主体の内容で挑んだ。

 序盤こそ緊張した感が伺えた。彼女の転換点となったセカンドアルバム『2 Girls』から、「Fighting Girl」「ULALA」「淡い記憶」の乗りのあるポップソングで幕を開けると、4曲目「大好きだから」以降はバラード曲で固めた。一つ一つの音を確かめるように淡く丁寧に歌い上げると8曲目からの3曲はファン投票で選出した「LITTLE GIRL」「My Story」「TELL ME TELL ME」を披露した。いずれもシングルのカップリング曲で、YU-Aは「カップリング曲までしっかり聴いてくれている証。本当に嬉しい」とファンに感謝した。

 11曲目「夜明けが来るまで」以降もバラードが続く。黒のジャケットを脱ぎ赤一色に染まる彼女は心に灯す淡い火のように、曲に合わせてゆっくりと揺らぎながら優しく歌いあげる。曲間には大震災にも触れて「当たり前だと思っていた幸せ。それを感じられるのは周りの人との支えがあるからだと思う。この気持ちを忘れないようにこれからも歌い続け支えていきたい」と述べた。

 終盤に差し掛かり13曲目「あなたと」からはラストスパート。ファンからの「(ライブが終わるのは)嫌だ!!」という声に「もう結構歌ったじゃん」と茶目っ気たっぷりに冗談を交わすと「きょうは本当にありがとう。本音はすごく緊張して、不安があった。だけどバンドメンバーに支えられて、きょうを迎えることができた」「辛いことも苦しいこともあるけど、こうして頑張っていけるのはファンやスタッフのおかげ、ありがとう」と言葉を送った。

 ファンへの気持ちを語った14曲目からは激しさが強くなる。この日はっきりと分かる初めてのコールアンドレスポンスで会場を煽ると、ベースやギターなど各パートも思い思いに強いビートを唸らせる。これまでの彼女のスタイルとは一線を画すロック色が強いパフォーマンスに会場は熱気に包まれ、それまでとは異なる熱狂振りを見せた。

 ファンの歓声に後押しされて挑んだアンコールでもバラードに徹した。母のために送った新曲「ごめんね、ママ」や「夏の思い出」と歌い上げた。特に「ごめんね、ママ」は彼女の母に送ったもの。ストレートに書かれた歌詞に会場のファンも優しさに触れたような感じだった。アンコールを歌い終えたYU-Aは「バイバイしたくないけど、また会える日を楽しみにしてます」と別れを惜しみながらも再会を誓った。

 この日のライブはバラードに徹した内容だった。激しさを強調したのは後半の3曲ぐらい。それでも艶やかに歌い上げる、彼女の姿はこれまでにない新たな一面が伺えた。彼女は今後、大物サポーターに支えられ、16日には大阪で開催する予定。「更にパワーアップして会いたい」と述べたように、彼女の成長性が感じられる更なる期待が高まったライブとなった。