エヴァンス 伝説のジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスさん(1929-1980)がこの世を去って30年。“ジャズ・ピアノの詩人”と称される繊細でロマンティックなピアノは、いまだに多くのファンに愛されている。
 そのエヴァンスさんの最高傑作として名高いアルバム「ワルツ・フォー・デビイ」。2011年はこの不朽の名盤の録音から記念すべき50周年にあたる。それを祝して、世界的に活躍中のユニバーサルジャズのピアニストが勢ぞろいした、スペシャル・アルバム「PIANIST~ワルツ・フォー・ビル・エヴァンス」が22日にリリースされることとなった。
 各ピアニストが、ビル・エヴァンスさんにちなんだお気に入りのナンバーをカバー。チック・コリアさん&上原ひろみさんによる1曲を除き、全曲がこのアルバムだけでしか聴けない新録音あるいは未発表ナンバーだ。
 しかも日本人アーティストだけではなく、現代の巨匠チック・コリアさんも参加するというから、聴き逃せない。ぜひ人気ピアニストたちの豪華饗宴を堪能してみてはいかがだろうか。
 また「ワルツ・フォー・デビイ」録音50周年を記念してユニバーサルミュージックでは、8月6日に葉山マリーナにて、アルバムに参加した一流ピアニストやスペシャル・ゲスト参加による野外ライブ「真夏の夜のJAZZ in HAYAMA~Tribute To Bill Evans」を開催する。
 なお今作について以下の通りコメントが届いた。
 チック・コリアさんは「私自身の音楽遍歴において、ビル・エヴァンスが果たしたピアノ芸術における驚くべき貢献は、いまも自分にとって重要な試金石のひとつになっている」
 小曽根真さんは「叙情的なアプローチで、それまでのジャズの世界に存在しなかった色をつくり出し、ジャズ・ピアノの歴史を変えたピアニストだと思います」
 山中千尋さんは「ビル・エヴァンスで興味の高いアルバムは『フロム・レフト・トゥ・ライト』と『アローン』です。偉大なビル・エヴァンスへの核へ向かうことは、ひたすらに彼の演奏を聴くことに他なりません。ビル・エヴァンスの音楽は、人々の耳に届くごとに変容し、音楽の可能性を常に切り拓いて進む運命があります。そして誤解を恐れずに言いましょう。『ビル・エヴァンスは、ジャズからピアノを解き放したのだ』と」
 ハクエイ・キムさんは「ビル・エヴァンスの作品の中で僕にとって特に思い出深い一枚は『モントゥルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』です。初期の頃のある意味整った演奏とは対象的に途切れる寸前の糸の様なテンションで演奏するビルに衝撃を受けたのを覚えています。若き日のエディ・ゴメス(b)とジャック・ディジョネット(ds)との白熱のインタープレイも素晴らしく、このライヴを生で聴けたらなあ…等とよく思ったものでした」とそれぞれコメントを寄せている。