80年代後半から90年代にかけて日本のロックシーンで活躍したバンド、アンジーの元ボーカルで、04年に闘病生活から復帰を果たした、水戸華之介が先月上旬、約7年ぶりにニューアルバムを発表した。今作はレピッシュの故・上田さんが生前に書き下ろした未発表曲や、元アンジーのギタリスト中谷ブースカ(本名・中谷信行)も楽曲提供するなど、当時のアンジーロックを髣髴させる収録内容になっている。

 水戸は88年にロックバンド、アンジーのボーカルとしてメジャーデビュー。バンド解散後はレピッシュ、ジュンスカイウォーカーズ、筋肉少女帯、デルジベットのメンバー等と数多くのセッションを繰り返し、2000年にPOTSHOTのライブにゲスト参加したのを機に元プリンセスプリンセスの中山加奈子や筋肉少女帯の内田雄一郎らと「水戸華之介&3-10chain」を結成。2001年には中山加奈子に代わり森若香織(元GO-BANGS)加入(02年に脱退)。この間3枚のアルバムを発表している。現在は筋肉少女帯のベーシスト内田雄一郎、元VooDoo Hawaiiansのギタリスト澄田健、元ROSSOのドラムサトウミノルの4人組となっている。

 今作は、水戸華之介&3-10chainとして7年ぶりの新作発表となる。03年に闘病生活を強いられた水戸にとっても新作発表はこの上ない喜びだ。04年に復活を果たすも水戸華之介&3-10chainとしてはなかなか新作発表までには至らなかった。それだけに今作に対する思い入れも強い。08年3月に亡くなったレピッシュの上田さんが生前水戸のために書き下ろした未発表曲や、元同僚・中谷ブースカからの提供楽曲など、ベスト盤ともいえる収録内容になっている。

 水戸も自身のブログで「アルバム完成。素晴らしい。普通、レコーディング終了直後はあえて聴かないようにしてる。あたりまえだけどレコーディング中に散々聴いてるんでね。そこから一度冷ましたくて。ところが今回は気がつくと聴いている。自分の作品であることをおいて、単に気持ちいいのだ。自分自身、メンバー、プロデューサーのブースカ、エンジニア。各自のピークがうまく一致したんだと思う。全10曲と今時にしてはコンパクトなサイズだが、まったく臆することなし。むしろ濃い。これ以上1曲たりとも入れる必要ない。聴けばわかる。そもそもベスト盤みたいなラインナップだし」と絶賛している。

 同アルバムを引っ提げたレコ発ツアーは4月25日広島公演を皮切りに、26日山口、29日福岡、5月16日名古屋、17日大阪と行われたが、各地で大盛況を迎えている。残すは23、24日下北沢での2DAYS公演のみとなるが、今作をきっかけに再燃したアンジーロックはツアー最終公演以降も熱く燃え続ける勢いだ。

【作品情報】
<タイトル:ロケットが飛トぶだろう>
▽価格 3000円
▽品番 MLCM-10002
▽収録曲
1.ロケットが飛ぶだろう
2.雨のパレード
3.青空
4.これっぽっちの悲しみで
5.天然の愛
6.正しいか?
7.25~生存権
8.名もなきヒーローのうた
9.そういうメルヘン
10.地図
【ライブスケジュール】
5月23、24日 東京・下北沢CLUB251